臨床放射線

PET/CTと治療計画

2009年12月号(54巻 13号)

企 画
定 価 2,640円
(本体2,400円+税)
在庫状況 なし
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特集 PET/CTと治療計画
はじめに
本田 憲業
StagingにおけるFDG-PET/CT診断の役割
鳥塚 達郎
肺癌の息止め定位放射線治療を目的としたPET/CT
尾川 松義
食道癌
高橋 建夫
頭頸部
青木 昌彦
総説
液面形成(fluid-fluid level)を示す頭頸部腫瘤の画像所見
加藤 博基
CAD併用マンモグラフィ読影におけるpitfall
縄野 繁
FPD搭載一般撮影装置によるトモシンセシスにおけるアーチファクト
町田 治彦
医療における放射線防護の国際動向
細野 眞
診療
ストロンチウム89(89Sr)の泌尿器癌に対する有用性の検討
黒田 功
神経膠芽腫に対するtemozolomide併用放射線治療
横内 順一
症例
T1-2N0胸部病変と脳単独転移を有するIV期非小細胞肺癌に対する肺定位放射線治療−2例の経験−
濱本 泰
連載
今月の症例
福山 幸
インターネット入門(165)
長嶌 宏和
井の頭だより(28)
多田 信平
◇臨床放射線の編集委員に就任してから7カ月半、早いもので2度目の編集後記の執筆がまわってきました。よく歳をとると月日の経つのが早いと言いますが、たしかに子供の頃にはこのような感覚はありませんでした。子供の頃は毎日見るもの聞くものが新しく、いつも新鮮な気持ちでいるために時間がゆっくり過ぎるように感じられるのだとされています。最近月日の経つのが早いとお嘆きのそこのあなた!毎日の生活に変化が乏しいのかもしれません。何か新しいことを始めてはいかがでしょうか。

◇今月の特集は"PET/CTと治療計画"ですが、PET検査により癌の治療方針が変更になることがよくあるとの論文が多数見られます。先日非常勤で行っているA病院の放射線治療医から相談を受けました。近くのB病院からCT上T1N0M0の肺癌の診断により定位放射線照射目的で紹介され、別のC病院でPET/CT検査を行ったところ肺門リンパ節に転移ありとの診断でしたが、C病院から送られた画像ではFDGの集積が淡く、生理的集積にも見えるとの相談でした。C病院のCTデータ
はPETとの融合画像のためにリンパ節の状況がよくわからず、わたしは歩いてA病院からB病院まで行き、初診時に撮られたCT画像を確認したところ、サイズは小さいながらも形状からは転移と思われる所見を認め、定位照射は中止となりました。CTのみでは指摘しにくく、PETのみでも生理的集積と紛らわしい場合でもPET/CTでは診断がつくケースもあり、その威力を感じました。わたしが放射線科医になりたての頃、PET/CTが発明される十数年前に、CTもMRIもSPECTも患者は輪のなかに入って検査をするのだから3つ並べてベッドが輪のなかを通過する間にすべての検査が1回で済むようにすればいいと当時の教授が冗談交じりに言っておられたのを思い出しますが、先見の明がある方だとつくづく感じております。

◇今年も残すところあと1カ月。医療をとりまく状況は厳しさを増していますが、来年がより良い1年になることをお祈りいたします。

橋本 順