臨床放射線

肝細胞癌の診断と治療

2009年03月号(54巻 03号)

企 画
定 価 2,592円
(本体2,400円+税)
在庫状況 なし
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特集 肝細胞癌の診断と治療 −最新動向と将来展望−
はじめに
角谷 眞澄
MDCT
兼松 雅之
MRI
山田 哲
PET
村上 康二
造影超音波
平井 都始子
TAE
宮山 士朗
RFA
山門 亨一郎
重粒子線治療
加藤 博敏
■総説
小線源治療と外部照射の相互作用 −第2部:線量率、線量表現、曲がる放射線、皮膚反応−
井上 俊彦
■診療
化膿性脊椎炎のMRI所見 −硬膜下の炎症を認めた4例−
堀 郁子
子宮頸癌の傍大動脈リンパ節単独再発例に対する放射線単独治療成績 −oligo-recurrenceの立場から−
原 敏将
■症例
孤立性肺転移をきたした頭蓋内髄膜腫の1例
岡崎 肇
乳腺matrix-producing carcinomaの1例
谷為 乃扶子
子宮炎症性偽腫瘍の1例
児玉 光史
■連載
今月の症例
中島 好晃
治療談話会記録 フィルム等を用いた線量検証について2. −高精度放射線治療などでのフィルムの利用について−
直井 国治
インターネット入門156. RSNA2008印象記
武藤 晃一
井の頭だより19. がんとたたかう
多田 信平
◇黒人初の大統領オバマが就任して2カ月、世界が米国の新しいリーダの下でこの経済不況をどう乗り越えるか注目するなか、わが国は自民党政治の閉塞感が漂っています。この編集後記を皆様が見るころは国内情勢が変わっているかもしれません。

◇今月の特集は昨年春の日本医学放射線学会で、角谷眞澄先生と佐藤守男先生の二人が司会した肝細胞癌のシンポジウムを取り上げました。内容をみると、肝癌では検査法から治療まで、放射線科が関与する分野がどんどん広がっている感じがします。がん診療は外科が診断から手術まですべてやるという時代から、各科が協力するチーム医療でやる時代になってきました。最近感じることは、各診療科はそれぞれの分野の進歩に追い付くのが大変で、意外に他科の状況を理解していないことが多いということです。

◇総説は前大阪大学井上俊彦教授が、今までの業績をもとに小線源治療をまとめています。小線源治療を行っている放射線治療医は今後の研究の方向を考える上でもぜひ一読すべきでしょう。教科書などには書いていない治療上の教訓を学べるはずです。

◇「井の頭だより」では昨年末に文化審議会国語分科会で新たな常用漢字に決まった「鬱うつ」を中心に漢字文化につて述べられています。医学用語の漢字は特に難しいものが多く、英語でカルテを書いている間は楽でしたが、最近は日本語で書くようになったので参考になる意見です。やはり漢字の意味が重要なのでしょう。

◇さて、今月号は2008年に掲載されたすべての論文を対象にした臨放論文賞・症例賞・表紙賞が発表されています。受賞者は思わぬ賞に驚かれているでしょう。論文賞は3編で話題の悪性胸膜中皮腫に対するIMRT治療経験に関するものと、機能診断であるPETの治療への応用の足がかりになる低酸素イメージング、そして小児の神経診断の3編です。症例賞は珍しい産科領域の診断が選ばれ、表紙賞は胸膜を3次元画像でみせたものが選ばれました。

山下 孝