臨床放射線

病院放射線科のマネージメント

2009年04月号(54巻 04号)

企 画
定 価 2,592円
(本体2,400円+税)
在庫状況 なし
  • 定期購読のご案内
  • 次号予告
  • 最新号
  • 投稿規定
  • 臨時増刊号一覧

特集 病院放射線科のマネージメント
はじめに
中島 康雄
なぜ病院放射線科から独立したのか −そして、独立放射線科医からの病院放射線科へのちょっとしたアドバイス−
煎本 正博
大学病院:外部の画像診断センターを取り入れたマネージメント
金澤 右
大学病院:遠隔画像診断を取り入れたシステム
藤井 正彦
大学病院:女性医師雇用対策を中心に
内田 伸恵
都市型総合病院
斉田 幸久
地域中核病院の放射線科マネージメント
水沼 仁孝
■総説
小線源治療と外部照射の相互作用 −第3部:打抜き照射、再現性、4次元照射、術中照射、緩和医療−
井上 俊彦
■診療
歯科インプラントのCT検査における被爆軽減の試み
森 進太郎
Oligo-recurrenceの立場からみた単一部位再発が骨転移のみの乳癌に対する放射線治療の意義の検討
武本 充広
■症例
喉頭海綿状血管腫の1例
池之上 彩
CTで特徴的な所見を呈した一次性大動脈腸管瘻の1例
阿部 考志
単純CTにより診断できたhemosuccus pancreaticusの1例
堀井 陽祐
卵巣甲状腺腫性カルチノイドの1例
二見 長一郎
繰り返す下腹部痛を主訴としたNutcracker syndromeの1例 −カラードプラの有用性について−
泉 祐介
骨シンチグラフィで集積した顎下腺多形腺腫の1例
佐藤 行永
FDG-PET検査で発見した肺癌に対して定位放射線治療を施行した5重癌症例
山川 通隆
サプリメントがMRIのアーチファクトとなった1例
山本 弥生
■連載
今月の症例
工藤 祥
インターネット入門157. オープンソースなDICOMサーバの使い方(4)
武藤 晃一
ハンセン病
多田 信平
◇暖冬の今年は桜の開花が早いと言われていたのも束の間、思いがけない冷風で蕾も一休みとなりました。結局、例年と同じ頃に花見を楽しむ事になりそうです。自然の成り行きはかくも不思議に動植物に正直に反映されています。一方、人間の俗世間は多くの不確定要因に振り回されて帳尻が合わないようです。特に、この未曾有の不景気の影は、医療業界にも忍び寄っています。そうした背景も踏まえて、今月は「病院放射線科のマネージメント」を特集として取り上げました。患者さんの利益に繋がるマネージメントが理想ですが、保険診療や研修医制度の変革に伴い実行は決して容易ではありません。各著者のご意見や経験を拝読できる貴重な機会であると思います。

◇さて、私事ですが、2009年3月末をもって慶應義塾大学医学部を定年退職することになり、編集委員もこれを機会に後進に譲りたいと考えまた。私の最初の編集後記は1991年4月に、前任の木下文雄編集委員の後任として、自己紹介を兼ねて書かせて頂きました。当時は、心臓核医学の全盛時代の幕開けで、心筋壊死、心筋交感神経機能、そして心筋脂肪酸代謝のイメージング等が取り上げられました。

◇それから約20年足らずで、放射線医療を取り巻く環境は大きく変わりました。放射線科と言えば、フイルム−シャーカステンの組み合わせでしたが、今は3D画像−CRTの読影となりました。IT技術の進歩は放射線診断の質も量も向上させました。一方、それにかかる経費も増加し、診断の取捨選択も重要な課題となりました。放射線医療を治療・予防を含むグローバルな観点から見る時代となり、個々の診断の長所を取り入れた融合画像を活かすことが大切になりました。

◇編集委員6名が編集後記を担当しておりますが、私には4月に順番が回ってくることが多いようで、桜の開花や事始に触れてきた覚えがあります。私にとりまして最後の編集後記もこれまでと同じように「放射線診療の新しい時代の幕開け」としてこの拙文を纏めたいと思います。私自身も新天地へ赴き放射線治療・核医学診療に携わりますので、これも新たな一歩であると考えています。なお、後任には東海大学の橋本順准教授が就任されますので、引き続きご支援のほど宜しくお願い致します。

久保敦司