臨床放射線

化学放射線療法の現状と将来

2009年07月号(54巻 07号)

企 画
定 価 2,592円
(本体2,400円+税)
在庫状況 なし
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特集 化学放射線療法の現状と将来
はじめに
早川 和重
化学放射線治療の成績向上へ向けて −腫瘍内科医の立場から−
西條 康夫
放射線増感剤の基礎と新薬開発の現状
三浦 雅彦
頭頸部癌の化学放射線療法
鈴木 恵士郎
食道癌に対する化学放射線治療
権丈 雅浩
III期非小細胞肺癌に対する化学放射線療法 −新たな戦略と仮説の検証に向けて
石倉 聡
■診療
定位手術的照射後の局所再発に腫瘍摘出術を必要とした脳転移症例の検討
大西 寛明
声門上癌20年の治療成績 −根治的放射線治療の位置づけ−
明神 美弥子
前立腺癌に対する高線量率組織内照射(1日2回)と外部照射の併用治療について
佐藤 守男
骨髄にびまん性の18F-FDG高集積を呈した症例群の検討
菅 一能
■症例
頸部食道癌に対する化学放射線療法中に発症した縦隔気腫を伴った腸管気腫症の1例
有川 俊二
Carotidyniaの2例
五十嵐 紗耶
脾被膜下血腫を伴った三日熱マラリアの1例
古賀 友三
特異な形態を示した肝内胆管細胞癌の1例
武智 恵
感染性嚢胞の同定に拡散強調像が有用であったADPKDの2例
矢田 晋作
Phosphaturic mesenchymal tumor(mixed connective tissue variant)による
落合 悟
■連載
今月の症例
工藤 祥
治療談話会記録 粒子線治療装置の新展開
橋本 孝之
インターネット入門(160) ディクテーション・トランスクリプション(1) −ソニーのオープンリール・テープレコーダーからデジタル・ディクテーションまで−
高橋 正樹
井の頭だより(23)
多田 信平
◇今回の特集「化学放射線療法の現状と将来」は、第21回日本放射線腫瘍学会で取り上げられたパネルディスカッションの発表内容をまとめていただいたものです。最近の癌をはじめとする腫瘍の化学療法には、寛解導入化学療法(Neoadjuvant Chemotherapy)や補助化学療法(Adjuvant Chemotherapy)のほかに、放射線治療と組み合わせた併用療法が広く行われるようになりました。しかし、ただ単に併用療法といっても、局所を放射線で制御し、転移巣は予防も含めて化学療法で抑える、あるいは放射線の効果を高めるための増感剤として薬剤を併用するなど、その役割を十分に理解したうえで化学放射線療法を行わなければなりません。また、化学療法、放射線治療はいずれも侵襲的な治療法であり、それを併用する際の患者管理など重要な内容を含んでいます。癌の治療がより効率良く、また安全に施行される化学放射線併用療法の確立が強く望まれます。

◇この度、北里大学の早川和重先生とご一緒に本特集を企画・編集して下さいました弘前大学の阿部由直先生が急逝されました。これまで阿部先生が私どもを暖かくご指導して下さったことに感謝するとともに、心からご冥福をお祈り申し上げます。

◇今回、病理組織による確実な診断がなされた症例のみを取り上げる腹部放射線研究会からの申し入れがあり、今後は研究会で発表された内容を「臨床放射線」の症例報告として掲載することになりました。腹部放射線研究会には、診断の難しい沢山の症例報告がなされ、病理のコメンテーターを招いての十分な質疑応答がなされることで有名です。腹部画像診断を専門とされている先生方にとっても、疾患の考え方など病理専門医の意見も踏まえた内容であり、とても参考になると思います。

◇新型インフルエンザは、ひとたび人から人への感染が広がりはじめると、その流行を制御することの難しさをこれまでに経験しました。今のうちに予防のための正しい知識を身に付けておく必要があります。

今井 裕