臨床放射線

がんプロフェッショナル養成プランの展望

2009年10月号(54巻 10号)

企 画
定 価 2,640円
(本体2,400円+税)
在庫状況 なし
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特集 がんプロフェッショナル養成プランの展望
はじめに
唐澤 久美子
がんプロフェッショナル養成プランに求めるもの
新木 一弘
がん治療認定医の育成
今井 浩三
がんプロフェッショナル養成プランによるがん専門医療者の育成−化学療法の立場から−
石岡 千加史
放射線腫瘍学の立場からのがんプロフェッショナル養成プラン
山田 章吾
医学物理の立場から
和田 真一
放射線治療医の育成
光森 通英
JASTRO将来計画セミナー アンケート調査の結果
佐々木良平
■総説
喉頭癌・副鼻腔癌の放射線治療
古平 毅
良性疾患の放射線治療
三橋 紀夫
■診療
舌癌に対する高線量率組織内照射の安全性および課題
楮本 智子
新しい酵素標的・増感放射線療法KORTUCの臨床応用の現状と将来展望
小川 恭弘
長時間撮像CTによる体内標的体積の精度を損ねる因子
濱本 泰
■症例
骨髄移植前後にproton MRSにより脳内代謝評価を行った副腎白質ジストロフィーの1例
海 蘭
■連載
今月の症例
工藤 祥
インターネット入門(163)
長嶌 宏和
井の頭だより(26)
多田 信平
◇秋澄む季節となりました。皆様はそろそろ来春の学会の準備を始めているのでしょうか。1か月前に民主党政権が始まって、医療・医学はどのような影響を受けるのか、期待を込めてみています。とにかく、今は病院の経営状態はどこでも苦しく、医療従事者、特に医師への過重労働がひどくなっている気がします。放射線医学が興味深いものでも、労働環境が悪いと放射線医学から若い人がどんどん離れて行くことになるでしょう。私は放射線関連の医療費を増やすことしか解決する道はない気がしています。クリニックでできないことが、病院でできるわけがないのです。一時的な補助ではますます現場が疲弊することになりかねません。政治は私たちと無関係ではないことがわかる機会になるでしょうか?

◇さて、本誌の特集は、昨年10月に札幌医科大の晴山雅人教授の下で開かれた日本放射線腫瘍学会でのパネルデスカッションを各演者に執筆してもらったものです。2006年に「がん対策基本法」が成立しました。その中で謳われている放射線治療の充実に向けて、文部科学省が取り組んでいる「がんプロフェッショナル養成プラン」の内容解説です。この養成プランについてはまとまって書かれたものがなく、ご一読を勧めます。国の主導で、がん対策がなされ始めたのは大変有意義なことです。米国では「癌に対する戦争」という形で、ずいぶん前から始まっていたことを考えると、少し遅い気がしますが、わが国はいったん決まると、結構速く頑張る国民性のようですから成果を期待しています。私が出席しているがん拠点病院関連の会議でも活発な議論が出ていますから、欧米に遅れることなく、できれば世界をリードできるようになれば、がん患者さんのための福音になるでしょう。

◇最後に、今月号は、特集が放射線治療関係だったためか、総説や診療の論文も治療関係が多くなっています。総説の2編はその道の第一人者が書かれたものですから、ぜひご一読を勧めます。HINIウイルスにお気を付け下さい。

山下 孝