眼科

コンタクトレンズ診療

2009年12月号(51巻 13号)

企 画
定 価 2,916円
(本体2,700円+税)
在庫状況 なし
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特集 コンタクトレンズ診療
序論
澤 充
1.コンタクトレンズの種類と装用形態
植田 喜一
2.コンタクトレンズ処方に必要な眼光学
梶田 雅義
3.近視矯正でのコツ
宇津見 義一
4.特殊レンズ処方のコツ(乱視矯正・多重焦点)
宮本 裕子
5.ドライアイとコンタクトレンズ
濱野 孝
6.レンズケア
忍田 太紀
7.角膜障害と初期治療の考え方
土至田 宏
■表紙の解説
原田病(Vogt-小柳-原田病)12
後藤 浩
■展望
結膜の展望−2004/2005年度−
崎元 暢
■綜説
黄斑部毛細血管拡張症
丸子 一朗
■網膜硝子体手術メンタル編
116.医師に必要な想像力は?
出田 秀尚
■神経眼科疾患
9.頸動脈海綿静脈洞瘻
大石 明生
■原著
開放隅角緑内障および高眼圧症患者に対するラタノプロストから0.5%チモロール点眼および1%ドルゾラミド点眼への切り替えによる眼圧下降効果
湯川 英一
■臨床報告
印環細胞を有する眼窩腫瘍の1例
松木 奈央子
眼内レンズ毛様溝縫着術により生じた網膜光障害の2例
武藤 哲也
■学会抄録
第115回兵庫県眼科医会学術集談
◇11月になり一雨ごとに寒さが募る中、東京の日本神経眼科学会の会場で帝京大溝口病院の河野眞一郎教授の訃報に接しました。臨床眼科学会で福岡に滞在中倒れられ、そのまま1カ月東京に帰ることなく九州でお亡くなりになられました。倒れられる直前に今回も私と一緒に行うはずであった学会のプログラム評価ができないことを大変気にしておられたとお聞きしました。プログラム評価や試験委員会での非常に真面目で誠実なお人柄が偲ばれ、ご家族、大学・病院はもとより、日本眼科学会にとっても大きな痛手です。心よりご冥福をお祈りいたします。

◇さて、今月で1年間続いた原田病の表紙もおしまいですが、最終回はぶどう膜専門の後藤 浩先生のところで経験された貴重な症例で、しばしば見逃されてしまう慢性経過例です。また特集は澤充先生の企画された「コンタクトレンズ診療」で、この特集を読めば、あるいは手元において診療すれば、コンタクトレンズ処方やそのトラブルのすべてがわかるといっても良いくらいのまとまった特集です。いくら大病院の眼科に勤務していて手術中心の眼科診療をしているからといって、コンタクトレンズの基礎知識を知らないですませることはできません。本特集では、このような眼光学の理論や各コンタクトレンズの特徴などの知識だけでなく、トーリックハードレンズ、トーリックソフトレンズ、さらには多重焦点レンズといった最新のコンタクトレンズに関する情報や、ドライアイ、アカントアメーバ角膜炎などの最新の治療などについても詳細に解説してあります。是非ご一読ください。

◇今回の綜説は丸子一朗先生の「黄斑部毛細血管拡張症」です。本邦ではこれまであまりその存在は知られていませんでしたが、嚢胞様黄斑浮腫をきたす重要な疾患のひとつであり、飛躍的な進歩を遂げたOCTにより病態と病型の解明が一気に進み、注目を浴びている疾患です。特にtype?の周中心窩血管拡張型で、丸子先生は自験例のスペクトラリスOCTの画像から、病変の主体が網膜毛細血管ではなく、網膜外層もしくはMuller細胞の異常との説を解説していただいています。

◇今月の展望は「結膜の展望−2004/2005年度−」で、2年分ということもあり引用文献数も222件という大変な労作ですが、個人的には欧文文献のうち44編が日本人の筆頭著者というのが嬉しい思いでした。また神経眼科疾患シリーズは、大石明生先生の「頸動脈海綿静脈洞瘻」です。この疾患は決してまれなものではありませんが、多くの診療科で見逃されることが多く、今週も私は複視と結膜充血で他科から紹介されたこの患者を2例経験しましたが、両者とも数軒の内科、眼科を受診して原因不明と言われていました。これらの先生方もこのシリーズをお読みいただければこのように診断に迷うことはなかったと思われます。今後も『眼科』誌は、読者の先生方のお役に立つ、満足度の高い情報を発信し続けていきたいと考えております。

(三村 治・記)