眼科

糖尿病網膜症:最近の動向

2010年02月号(52巻 02号)

企 画
定 価 2,916円
(本体2,700円+税)
在庫状況 なし
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特集 糖尿病網膜症:最近の動向
序論
岸 章治
1.疫学、病態
石橋 達朗
2.黄斑浮腫:診断と治療
大谷 倫裕
3.レーザー光凝固
加藤 聡
4.増殖糖尿病網膜症
池田 恒彦
5.血管新生緑内障
城 信雄
6.局所薬物治療(抗VEGF薬、ケナコルト(R))
大島 祐介
■表紙の解説
石原色覚検査表1.
岡島 修
■展望
硝子体の展望−2008年度−
李 才源
■綜説
成人弱視治療の可能性
宮田 学
■網膜硝子体手術メンタル編
117.七十にして矩(のり)を踰(こ)えず
出田 秀尚
■神経眼科疾患
11.視神経無形成
仁科 幸子
■より良い診療を目指して 他診療科との連携
2.糖尿病の管理および治療
石原 寿光
■臨床報告
前交通動脈瘤による圧迫性視神経症の1例
山上 明子
AION発症を契機に診断・治療に至ったlarge-vessel giant cell arteritisの1例
上原 七生
マイトマイシンC併用線維柱帯切除術後の糸状角膜炎に対し涙点プラグ挿入術が著効した1例
小野 岳志
 今月は『眼科』の特色として高い評価を得ている、「特集」、「展望」に加えて、展望の内容を絞りこんだ「総説」、そして専門領域シリーズである「神経眼科疾患」、および臨床報告3編に加えてあらたな「表紙」シリーズ「石原 忍・石原色覚検査表」、および「より良い診療を目指して 他診療科との連携」シリーズとまさに『眼科』のフルラインアップといえます。
 
 表紙の解説では現在、先天色覚検査表として国際標準となっている石原色覚検査表の創作秘話は既報を基に地道な努力・独創力と協力者を得る伯楽としての能力の重要性を教えてくれます。特集は糖尿病網膜症に関して造詣の深い先生方が臨床に役立つようにわかりやすく解説、知見を記載してくださっています。糖尿病網膜症の疫学・病態の理解なくして診断・治療さらに今後の方向性を考えることはできません。この特集については是非、『眼科』1月号から3月号に掲載される「他診療科との連携:糖尿病」と併せて読んでいただくことをお勧めいたします。我々眼科医としても全身疾患であり、かつコントロールが重要な糖尿病について、眼科の病態のみでなく全身的問題を踏まえて患者指導、治療にあたることが重要であることは申しあげるまでもありません。「展望」では硝子体について基礎、臨床にわけつつも臨床との関係、特に治療法についての内容は「特集」を理解するのにも、また「特集」を読むことで2008年の
硝子体に関する臨床を理解するうえで相互に有用です。「総説」は今後、「展望」の内容の中から焦点を絞って専門家に解説をいただくシリーズとして徐々に「総説」にシフトすることが編集委員会検討されています。今回は成人の弱視治療の可能性についてであり、視機能の評価、改善について改めて考える教材となっています。神経眼科シリーズも11回目です。本をバラバラにするのは気がひけますのでこのシリーズはコピーをとってまとめておくと臨床で大変有用な教科書になります。臨床報告の3編中2編も神経眼科領域です。

 網膜硝子体手術メンタル編も117回となっています。「矩を踰えず」との論語は「天命を知る」などともに医療者・患者の双方が医学の限界を理解し、各々が自分の中で最善を尽くす謙虚さを認識しました。

 『眼科』では伝統に配慮しつつ、根幹である日々の臨床に役立つ内容に編集委員会では改組を重ねてきております。1月号からは紙質も良質紙に変更し、裏頁が透過しにくくなっております。カラーの色調の改善、読みやすさにつながると思います。出版社としては、コピーには苦い顔をするかもしれません。

 新型インフルエンザには鎮静化の兆しがみられますが、医学は感染症との闘いが基本といっても過言ではありません。流行性角結膜炎をはじめとして日々の標準予防策の実践は何よりも重要であることを認識していきたいと思います。

(澤 充・記)