眼科

先天内斜視の治療

2009年11月号(51巻 12号)

企 画
定 価 2,916円
(本体2,700円+税)
在庫状況 なし
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特集 先天内斜視の治療
序論
三村 治
1.プリズム療法の可能性
牧野 伸二
2.超早期手術
仁科 幸子
3.一般的な手術療法
長谷部 聡
4.乳児内斜視の治療−弱視予防−
杉山 能子
5.内斜視に対するボツリヌス毒素注射療法
三村 治
■表紙の解説
原田病(Vogt-小柳-原田病)11
飯島 裕幸
■展望
硝子体の展望−2007年度−
李 才源
■黄頁の知識
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)
小口 芳久
■綜説
加齢黄斑変性のリスク遺伝子と個別化医療の可能性
森 圭介
■神経眼科疾患
8.固定内斜視
西田 保裕
■原著
黄斑合併症を回避する工夫をした硝子体黄斑牽引症候群に対する硝子体手術の1例
荒川 明
■臨床報告
ノカルジアが起炎菌と思われた内因性眼内炎の2例
川上 秀昭
黄斑円孔を示したコロイデレミア
江黒 友春
急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)様の眼底所見を示したVogt-小柳-原田病
渡辺 勝
◇今年も余すところ1カ月と少々。本当に月日が経つのは速いと感じる今日この頃ですが、この感覚は確実に加齢とパラレルに進行していくものと思われます。流行りのアンチエイジングが奏功すれば、月日の流れのスピード感覚は多少なりとも減速するのでありましょうか。

◇さて、今月の『眼科』も盛りだくさんの内容となっております。展望は李先生と島田先生による硝子体に関する2007年度の論文の総まとめであり、Vol.7に続き、そのご苦労に謝意を表したいと思います。光線力学療法(PDT)、抗VEGF抗体、スモールゲージ硝子体手術、進化し続ける光干渉断層計(OCT)など、めまぐるしく新しい話題が生まれてくる領域ではありますが、少し前に世に出たと思ったら瞬く間に標準化し、場合によってはもはや過去のものとしてみられかねないのが網膜硝子体の世界の最近の特徴かもしれません。この感覚も受け取る側(読み手)のエイジングが関係しているでしょうか。森先生の加齢黄斑変性の総説にある個人の遺伝情報に基づいた個別化医療(personalized medicine)でアンチエイジング操作も可能な時代がやってくるでしょうか。ちなみによく耳にするオーダーメイドやテーラーメイドなる用語は正しくないとのことです。

◇エイジングから最も遠く離れた乳児の内斜視の特集も読みごたえがあります。生後まもない時期の超早期手術といった積極的な考えとともに、プリズムを中心とした保存的治療ならびに術前術後の管理、さらには現状ではoff−labelでの使用という制約はあるもののボツリヌス毒素注射療法の可能性などなど、大変バラエティに富んでいます。長谷部先生による豊富な写真付きの手術手技の解説も実践的な構成となっています。

◇2度目の開催を目指すもはかなく夢と消えた東京オリンピック。その割には多くの日本人があまり落胆もしていなかったような。いずれにしても既に過去のこと。はて北京オリンピックはいつのことであったやら。月日は確実に流れ、やがて何事もなかったかのように2010年を迎えることになるでしょう。

(後藤 浩・記)