眼科

マイボーム腺機能不全の考え方

2010年11月号(52巻 12号)

企 画
定 価 2,916円
(本体2,700円+税)
在庫状況 なし
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特集 マイボーム腺機能不全の考え方
序論:マイボーム腺機能不全(MGD)の考え方
坪田 一男
1.定義、診断基準とMGDの最近の考え方
天野 史郎
2.MGDの疫学
田 聖花
3.涙液の液層と油層の密接な関係
横井 則彦
4.マイボグラフィーによる診断と評価−非接触型マイボグラフィーの開発−
有田 玲子
5.コンフォーカルマイクロスコピーによる診断と病態
松本 幸裕
6.MGDの基本治療と局所油成分補充療法
後藤 英樹
■表紙の解説
石原忍「回顧八十年」から
澤 充
■綜説
角膜屈折矯正手術の現状
稗田 牧
■黄頁の知識
レビー小体型認知症と幻視
小口 芳久
■より良い診療を目指して 他診療科との連携
11.肝硬変
森山 光彦
■原著
当院で得られたアカントアメーバの遺伝学的分類
高岡 紀子
単純ヘルペス角膜炎における涙液中単純ヘルペスウイルス特異的分泌型IgA抗体価の検討
原田 奈月子
水晶体嚢真性落屑の走査電子顕微鏡所見
田中 ふみ
円蓋部基底結膜切開トラベクレクトミーを6時方向に施行した5眼の術後検討
大平 さおり
■臨床報告
多剤併用療法休薬中に発症したヒト免疫不全ウイルス関連球後視神経炎の1例
林 知茂
機能性片眼耳側半盲の1例
朝生 浩
■私の経験
血管新生緑内障に対するbevacizumab硝子体内注射
山本 篤志
■追悼記
北野周作日本大学名誉教授を偲んで
澤 充
 今年も残すところ1か月余りとなりました。国内ではクロスカップリングの開発によってお二人の日本人がノーベル化学賞を受賞される快挙などもありましたが、昨年同様、明るい話題が少ないまま年末に突入しそうであります。円高もいつまで続くのかわかりませんが、一方ではこの円高に乗じて莫大な利益を上げている企業や個人も少なからず存在しているハズです。しかし、その類の話がマスコミ等で取り上げられことは極端に少ないように思うのは私だけでしょうか。悪いほう、不幸な出来事ばかりを取り上げる、あるいは挙げ足を取ることに血眼になりがちな報道姿勢にも問題があるように感じてなりません。
 
 さて、本号の特集はマイボーム腺機能不全です。市中にはこの瞼の病的病態にもとづくオキュラーサーフェスの異常によって不快な思いをされている患者さんが溢れています。病型にもよるかもしれませんが、いまだ決定的な解決法、治療法の少ないこの厄介な疾患群とは、今後も長く付き合っていくしかなさそうです。

 今年度の『眼科』の表紙は眼科医なら誰でも知っている、日本が世界に誇る石原 忍先生の業績と半生を伝えるシリーズによって構成されてまいりました。この11月号では石原先生の生涯を澤 充教授が表紙の解説とともに総括されております。1747〜1748ページにある、石原先生が提案された「診療内規」の8項目は、今日でもそのまま外来の片隅に掲げておきたい、臨床医にとっては普遍的な命題です。平易な表現であるからこそ、時代を超えて身に滲みる8カ条であり、ひとつずつ我が身に照らし合わせてみると、合格から合否スレスレ、あるいは落第など、現場の風景とともに考えさせられることしきりです。是非とも読者の皆様にもセルフ・チェックをお勧めします。
 
 来月には12月号が控えておりますが、1年間にわたって我々が知り得なかった石原 忍先生の偉業に改めてスポットライトを当ててくださった岡島 修先生に、編集委員のひとりとして深く御礼申し上げます。

(後藤 浩・記)