眼科

抗VEGF抗体の眼科臨床応用

2008年10月号(50巻 11号)

企 画
定 価 2,916円
(本体2,700円+税)
在庫状況 なし
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特集 抗VEGF抗体の眼科臨床応用
序論
谷原 秀信
1. 抗VEGF抗体の原理と現状、合併症
鈴間 潔
2. 増殖糖尿病網膜症と糖尿病黄斑浮腫
山地 英孝
3. 加齢黄斑変性および類縁疾患
齋藤 昌晃
4. 網膜静脈閉塞症
野崎 実穂
5. 未熟児網膜症
佐藤 達彦
6. 血管新生緑内障
東出 朋巳
■表紙の解説
小口病10.
小口 芳久
■展望
斜視・弱視の展望 −2005年度−
林 孝雄
■綜説
網膜光障害
大平 明弘
■後眼部疾患
24. 血液疾患に伴う眼底異常
須賀 裕美子
■原著
クォンティフェロンにて、結核性網膜血管炎と診断した1例
藤井 靖
■学会抄録
第92回 兵庫医科大学オープンカンファレンス
第93回 兵庫医科大学オープンカンファレンス
◇暑く長い夏がようやく終わり、食欲の秋とともに本格的な学会シーズンの始まりです。さてこの秋には、既に治験レベルではさまざまな眼科臨床への応用の可能性が指摘されている抗VEGF抗体が、わが国でもいよいよ眼科治療薬として認可され保険適応となります。そこで今回の『眼科』誌の特集は非常にタイムリーな企画の「抗VEGF抗体の眼科臨床応用」です。既に病院に勤務の先生方の多くは、並行輸入された抗VEGF抗体をお使いのことと思いますが、保険適応になったことによりさらに多くの眼科の先生方がこの抗VEGF抗体をお使いになることと思われます。そこで抗VEGF抗体を初めて使用される先生方にもわかり
やすい企画を谷原秀信先生がまとめてくださいました。この抗VEGF抗体の効果は私たちの予想をはるかに超える素晴らしいものではありますが、これまではその有効性が強調されるあまり、いわば幅広い疾患に制限無しに使用されてきました。しかし、その効果の持続性や他の治療法との比較などでいくつかの問題点も明らかになりつつあります。そこで、既に抗VEGF抗体をお使いの先生方にも是非本特集をお読みいただきたいと思います。そして、抗VEGF抗体に関する最先端の知識を吸収し、硝子体手術や光線力学療法などの特徴も十分考慮したうえで、個々の患者に対する最良の治療戦略をたてていただければと思います。

◇さて、今回の綜説は大平明弘先生の「網膜光障害」です。眼科領域では以前から太陽を裸眼で見つめることにより発症する「日食性網膜症」やレーザー光線による「急性網膜光障害」が知られていましたが、最近では環境光による慢性的な光曝露による黄斑障害が注目されています。大平先生には文献的な知識だけでなく、ご自分の実験のデータも踏まえて、その障害機構や防御機構、さらに今後注目すべき予防法などを解説していただいています。

◇展望は「斜視・弱視の展望」です。抗VEGF抗体が注目を浴びている黄斑疾患と比べると劇的な変化がない分野と思われるかもしれませんが、やはり着実に進歩しています。外斜視の手術とその戻りに関しても、外直筋後転術の長期にわたる優位性が徐々に明らかになりつつあるように思われます。

◇最後に今回から学会抄録を掲載させていただくことになりました。1演題につき400字以内の文字制限と1号への掲載数制限はありますが、是非ご活用いただければと思います。

(三村 治・記)