整形・災害外科

リスフラン関節損傷

2010年05月号(53巻 06号)

企 画
定 価 2,640円
(本体2,400円+税)
在庫状況 なし
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特集 リスフラン関節損傷
リスフラン関節損傷の診断と治療−Reviewを中心に
奥田 龍三
リスフラン関節の解剖−リスフラン靱帯を中心に
平野 貴章
MRIによるリスフラン関節損傷の診断
橘川 薫
関節造影によるリスフラン関節損傷の診断
青木 孝文
リスフラン関節損傷の観血的治療と陳旧例に対するサルベージ手術
原口 直樹
リスフラン靱帯損傷の保存治療
杉本 和也
リスフラン関節損傷の観血的治療
高尾 昌人
リスフラン関節損傷の予後−脱臼骨折を中心に
熊野 穂積
■Personal View
視野を海外に向ける必要性について
波呂 浩孝
■分子レベルからみた整形外科疾患
CD271陽性骨髄間質細胞を用いた軟骨再生
美舩 泰
■新しい医療技術
ロボティックデバイスを用いた運動感覚機能検査
金子 文成
■臨床
Colles骨折に対する掌側皮質骨整復に着目した掌側ロッキングプレート設置
森谷 浩治
リハビリテーションで遭遇する難治性疼痛に対するカルシトニン製剤(エルカトニン)の臨床応用
八幡 徹太郎
■経験
有痛性三角骨障害に対し鏡視下摘出術を行った3例
小川 泰弘
■症例
手根管内に石灰化をきたした手根管症候群の1例
橋本 和彦
手術治療で軽快した腱黄色腫を伴う両側性慢性アキレス腱障害の1例
根本 理
同一指での両指節間関節同時脱臼の1例
古江 幸博
■医療史回り舞台
(215)「3D(三次元立体映像)の時代」
篠田 達明
■整形外科用語の散歩道
Shepherd’s crook deformity/Spina bifida/Sternocleidomastoid muscle
国分 正一
■整形外科手術・私のポイント
Femoroacetabular impingementに対する股関節鏡視下手術
内田 宗志
◇プロ野球は、一足先の3月末に開幕したが、平成22年の新年度は始まったばかりである。研修医、看護師など多くの部署に希望に胸をふくらませた、いわゆる新人が配属されてきた。一方、例年の如く仕事の効率を落とさざるを得なくなる時期でもある。医療現場のリスクマネージメントにも一段と気をつけねばならない。

◇医師過剰時代が早晩到来するといわれたのが、ついこの間であった。しかし現在は、医療崩壊、医師不足で、医学部学生定員数は増加し、さらに地域枠までが設置され、そのための寄付講座も作られつつある。場当たり的政策に振り回されるのはいつも現場である。3月末の医師国家試験の結果によると8,447名の受験者で7,538名、89.2%の合格率である。900名近い医学部卒業生が国試浪人ということになる。はたして、医学部定員増、地域枠設定をすることが効率よく医師数増加をもたらすのかどうか、些か懐疑的にならざるを得ない。教育には時間と手間暇がかかる。900名近い国試浪人を何とか鍛え上げた方がよほど近道、効率的かもしれない。

◇日本医師会会長選挙では民主党指示を旗幟鮮明にした原中勝征氏が当選した。しかし副会長はいずれも民主党支持でない3名が選ばれるという捻れ執行部と
なった。バランスをとったと言えば聞こえがいいが、民主党内閣が結局、国民新党、社民党との連立内閣のためか閣内がいつもガタガタしていて政策に筋が通らず安定感がない。もともと今の連立内閣は、国民の審判を経ていない、衆議院選挙後の政治家の御都合主義で生まれた連立内閣である。夏の参議院選挙で国民の審判が下る。名実共に安定内閣になれるのだろうか、もっともそれより先に沖縄の基地問題で終焉を迎えてしまうかもしれない。さらにここ来て、自民党も内部分裂を始めた。与謝野、平沼、桝添、鳩山弟らの動きは目が離せない。しかし、もっともっと大所高所から眺めてみれば、役者はいつも同じである。身に纏う衣装・旗印が変わっても中身の根性までは変わる筈がない。このような政治屋でなく真の政治家が出現して国を刷新してくれることを切に願う。

◇今月号の特集は、聖マリアンナ医科大学の仁木久照先生に企画していただいた〈リスフラン関節損傷〉である。それほど多い疾患ではないが、全体重を支える足部の疾患は一旦見逃されたり不適切に治療されると後遺症に悩まされる。診断治療のポイントを会得するきっかけにしていただきたい。

◇新しい医療技術では、金子文成先生に「ロボティック・デバイスを用いた運動感覚機能検査」をお願いした。従来の関節角度再現法などと比較すると、スポーツ選手や臨床症例の機能的変化を検出する感度に優れているという。リハビリテーションにおける新たな運動療法が展開することが期待できるかもしれない。

(落合直之)