皮膚科の臨床

好中球性皮膚症

2010年06月号(52巻 06号)

企 画
定 価 2,916円
(本体2,700円+税)
在庫状況 なし
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特集 好中球性皮膚症
難治性の口唇潰瘍を認めた小児Behcet病の1例
西脇 薫
腸管Behcet病の2例
岸本 和裕
潰瘍性大腸炎を伴った不完全型Behcet病の1例
李 民
周産期に発症し腹部のみに皮膚病変を呈したSweet病の1例
岡本 恵芽
肺病変と縦隔炎を合併したSweet症候群の1例
山本 瑞穂
骨髄異形成症候群に伴ったNeutrophilic Eccrine Hidradenitisの1例
山口 奈央
■Clinicolor
毛包腫の1例
鈴木 一年
■巻頭言
ブッダとバッハとEBM
幸野 健
■医療
皮膚科の医療現場からみた保険診療−保険制度と審査を知る−
根本 治
■治療
Mohsペーストによる治療を試みた高齢者皮膚悪性腫瘍の2例
土肥 凌
■随想
「杢太郎」落ち穂拾い(18)パリの日
上野 賢一
■症例
むずむず脚症候群および睡眠時無呼吸症候群による不眠がみられたアトピー性皮膚炎の1例
今井 慎
遺伝性血管性浮腫の1例
竹中 基
マレイン酸エナラプリル(アンギオテンシン変換酵素阻害薬)内服により発作が誘発された血管性浮腫の1例
服部 紀子
セレコキシブによる急性汎発性発疹性膿疱症の1例
山本 三幸
塩酸テルビナフィンによる急性汎発性発疹性膿疱症
河村 七美
Sweet病様紅斑を呈した組織球性壊死性リンパ節炎
加倉井 真樹
好酸球性筋膜炎が疑われた1例
森本 圭介
血管腫・心奇形・先天性片眼白内障を伴った血管拡張性大理石様皮斑の1例
平井 伸幸
シクロスポリンが奏効した特発性全身性無汗症の1例
八木 洋輔
大きな潰瘍性病変を伴ったAcquired Reactive Perforating Collagenosisの1例
中原 千保子
背部および左上腕に生じたSclerotic Fibroma
宮本 明栄
Sister Mary Joseph's Noduleを呈した転移性卵巣癌の1例
八代 浩
化学療法が奏効した残胃癌の硬化型皮膚転移
梅原 康次
60年以上続くリンパ浮腫肢に生じた脈管肉腫の1例
武市 幸子
ソブゾキサンによって消退した成人T細胞白血病/リンパ腫の皮膚浸潤
今中 愛子
■Mini Report
点状出血により発見された特発性血小板減少性紫斑病の1例
馬場 俊右
Flexural Psoriasisの1例
横山 恵美
富山市近郊で発生したツツガムシ病の1例
平野 郁代
多彩な病理組織像を呈した汗孔腫の1例
松田 芳和
外陰部に生じた汗管腫の1例
安部 美穂
進行卵巣癌の臍転移(Sister Mary Joseph’s Nodule)
岸本 和裕
 言葉が気になるようになったら年をとった証拠といわれます。確かに若い頃は人が使う言葉が気になったという記憶はありませんし、逆に年配の先生から間違った言葉の使い方を指摘されますと、「何でそんなつまらないことにこだわるのか」と疑問を感じたものでした。ところが最近は人の言葉が気になることが多くなり、これが年をとったということなのかなと感じながらも、ついおせっかいな指摘をしてしまいます。

 先日の学会で演者が「ハイセキショク」という言葉を連発しており、はてどんな色かといぶかっておりましたら、スライドに字が出てきましたので「灰青色」であることが判明しました。読み間違えるとすればせめて「ハイセイショク」くらいにしてくれれば何とか意味ぐらいは分かったと思いますが、残念なことに二重に間違えてしまったので意味が分からなくなりました。青を「セキ」と読んでしまったのはついうっかりということでしょうからご愛嬌として、問題は「灰」の読みです。これを「ハイ」と読むのはもちろん訓読みであり、音は「カイ」です。石灰(セッカイ)を「セキハイ」と読む人はいないはずなのですが、ハイとカイは似ているので混同されやすいのでしょう。灰青色はカイセイショク、灰黒色はカイコクショク、灰白色はカイハクショクと読むべきで、これをハイと読んでしまうと、音訓まぜこぜになってしまいます。

 言葉は時代とともに変化するもので、当初は誤用とされていたものが時代とともに徐々に優勢になって、最後はそれが正しくなるという例はたくさんあります。火山灰が降ることは「降灰」であり、これはコウカイと読むべきであるというのは降雨や降雪がコウアメやコウユキでないことから明らかですが、最近は天気予報のアナウンサーもコウハイと読むようになりました。確かにコウカイでは何が降るのか分からない、コウハイならよく分かるということで、今はコウハイでよいということになっているようです。この調子でいけば、「脳には白質とハイハクシツ(灰白質、もちろん正しくはカイハクシツ)がある」などというようになるのでしょう。別にそれでもよいではないかといわれれば返す言葉もなく、まだまだ若いつもりなのですが、これが年をとるということなのかなと感じています。

(相馬良直)