癌のリハビリテーション
本邦初の“癌のリハビリテーション”のテキスト!!
編 |
辻 哲也 |
定 価 |
9,900円 (9,000円+税) |
発行日 |
2006/03/20 |
ISBN |
978-4-307-75018-9 |
B5判・586頁・図数:243枚
“癌のリハビリテーション”には,癌医療全般の知識が必要とされると同時に,運動麻痺,摂食・嚥下障害,浮腫,呼吸障害,骨折,切断,精神心理などの障害に対する高い専門性が要求される。しかし,本邦においては,リハビリテーションに関して系統的に記載された専門書が皆無であることから,本書は企画された。
現在,第一線で癌医療やリハビリテーションに携わっておられる先生方に執筆いただき,本邦初となる,“癌のリハビリテーション”の教科書が誕生した。先生方の豊富な臨床経験から培われた内容を満載した本書が,癌医療に携わる医師や看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,管理栄養士,歯科衛生士,臨床心理士,ソーシャルワーカー等のスタッフの方々の日々の臨床にお役に立つものと確信する。御一読願いたい。
おもな内容
■第 I 章 癌の基礎的理解
癌の疫学と病態
癌治療の理解
手術療法/化学療法/放射線療法
癌治療の効果判定と治療の流れ
癌患者をめぐる社会状況
■第 II 章 癌のリハビリテーションの概要
癌のリハビリテーションの歴史と基本的概念
リハビリテーションプログラムの立て方と評価の基本
■第 III 章 各臓器別の癌の特徴と診断・治療・リハビリテーションの要点
脳腫瘍,脳転移
特徴,診断,治療の要点/リハビリテーションの要点
頭頸部癌
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点(構音・嚥下障害,発声障害) /リハビリテーションの要点(頸部リンパ節郭清術後)
肺癌,縦隔腫瘍,胸腺腫
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点
乳癌
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点
消化器系の癌(食道癌・胃癌・肝癌・胆?癌・膵臓癌・大腸癌など)
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点
婦人科癌
婦人科癌の特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点
原発性悪性骨・軟部腫瘍,転移性骨腫瘍
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点(骨軟部肉腫,転移性骨腫瘍)/リハビリテーションの要点(転移性脊椎腫瘍,脊髄髄内腫瘍)
造血器悪性腫瘍
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点(幹細胞移植後)
進行癌に伴う神経筋の障害
特徴・診断・治療の要点/リハビリテーションの要点
■第 IV 章 癌のリハビリテーションについて知っておきたいポイント
小児癌:精神心理面,発達,教育など小児特有のポイント
小児科医師の立場から/チャイルド・ライフ・スペシャリストの役割/リハビリテーション科医師の立場
全身性機能障害―廃用症候群,全身体力消耗状態,癌悪液質症候群
癌患者のフィジカルフィットネス
開胸・開腹術後の呼吸器合併症の予防
リンパ浮腫のリハビリテーション
精神心理的問題(サイコオンコロジー)
医師の立場より/心理療法士の立場より
QOL
ボランティアコーディネーターの役割
癌の痛みの治療
■第 V 章 癌のリハビリテーションの実際
リハビリテーションチームと多職種チーム医療
リスク管理
リハビリテーション科医師の役割
理学療法士の役割
作業療法士の役割
言語聴覚士の役割
心理療法士の役割
MSWの役割
■第 VI 章 緩和ケアとリハビリテーション
緩和医療の歴史
緩和医療の概念
症状緩和の概要;疼痛・呼吸困難・倦怠感のマネジメント
終末期癌患者の特徴と患者S・家族へのケアの実際
緩和ケア病棟におけるリハビリテーションの実際
リハビリテーションの概要と物理療法/理学療法士の役割/作業療法士の役割/言語聴覚士の役割