OTC薬とセルフメディケーション 第2版 症状からの適剤探し

患者の症状から適切なOTC薬がすぐ選べる!

編 著 宮田 満男 / 村上 泰興 / 渡辺 和夫
定 価 5,076円
(4,700円+税)
発行日 2012/02/27
ISBN 978-4-307-47041-4

B5判・400頁・図数:109枚

在庫状況 あり

OTC薬の販売制度改正から3年。ふくらみ続ける国民医療費の抑制、セルフメディケーション意識の高まりのなかで、その役割はより重要度を増している。本書では、OTC薬適正使用の過程を「適応探し」「適剤探し」「服薬指導」の3ステップに明確化し、個々の患者に適切な医薬品を選択できる能力を確実に身につける。改訂版では2色刷を採用しより見やすく、また薬剤情報のアップデートとともに生活習慣病の記載を充実し、さらに利便性の高い一冊をめざした。

『Opening(第2版)』より
 OTC 薬の販売方法が変わって3年の歳月が流れた。その間、OTC薬をめぐる市場環境には大きな変化はみられない。しかし、OTC薬等の販売現場は医療施設に位置づけられ、薬剤師等は店頭を訪れる相談者に対して、プライマリ・ケアの役割を担う医療従事者としての責務を求められていることに変わりはない。
 本書「OTC薬とセルフメディケーション」では、“症状からの適剤探し”という命題を掲げている。薬剤師等は、店頭において相談者が辛いと感じている症状から、受診を必要とする状況を見定め、OTC薬の的確な適応を見出すための知識と経験を会得しなければならない。本書では、医学あるいは周辺科学に裏打ちされた病態把握能力の涵養が図られるよう工夫が凝らされている。
 OTC薬は、診断がついていない段階において、生活者自身の判断により使われる医薬品である。本書では、症状に対する問診から出発し、的確なOTC薬に到達するために、相談者からの聞き取り情報を、基礎医学(診断学・症候学)と臨床医学(診療ガイドラインなど)の立場から評価し、相談者の病態がOTC薬の適応であることを見極めようとする立場をとっている。これは、患者さんの辛い症状から出発して的確な診断に至る、総合診療内科のアプローチに似ている。第2版では、第4部を生活習慣病として改稿し、新たに「22章 生活習慣病と特定保健用食品」を加え、3つの章の加筆を試みている。コアとなる第2部では、16薬効群のOTC薬が扱われるが、新しいOTC薬を加えるとともに、読者が利用しやすいよう、内容構成の改変を図っている。Appendixesでは、第一類医薬品、緊急な相談・受診への対応など、第2部にかかわる7つの共通課題を取り上げた。
 しかし、われわれが意図するセルフメディケーション・サポートのあり方は、生活習慣病の発症予防、未病に使われる新スイッチOTC薬の誕生を迎え、これまでとは根本的に異なるステージを迎えることになるだろう。臨床検査成績に基づく生活習慣病の予備群に対する指導が求められ、地域医療におけるコミュニティファーマシーとしての役割を期待されることになるだろう。
第1部 総論
 1章 コミュニティファーマシーと薬剤師
  1.1.くすりと薬事法
  1.2.OTC薬の定義・承認審査と添付文書
  1.3.OTC薬の治療上の位置づけ
  1.4.コミュニティファーマシーと薬剤師の役割
 2章 セルフメディケーション
  2.1.セルフメディケーションとは何か?
  2.2.病気の診断から治療まで
  2.3.スイッチOTCとセルフメディケーション
 3章 OTC薬の適正使用
  3.1.症状からの適応探し
  3.2.適正使用3つのステップ 
  3.3.OTC薬の安全性管理のポイント
  3.4.医薬品をめぐる法的責任

第2部 OTC薬
 4章 かぜ薬
  4.1.かぜ症候群
  4.2.かぜ症候群の治療
  4.3.かぜ薬の適応探し
  4.4.かぜ薬の配合成分
  4.5.かぜ薬の適剤探し
  4.6.かぜ薬の用法・用量
  4.7.かぜ薬の使用上の注意
 5章 咳止め
  5.1.咳には2つの成り立ちがある
  5.2.咳の治療
  5.3.咳止めの適応探し
  5.4.咳止めの配合成分
  5.5.咳止めの適剤探し
  5.6.咳止めの用法・用量
  5.7.咳止めの使用上の注意
 6章 解熱鎮痛薬
  6.1.感染が起きるとなぜ熱が出るのか?
  6.2.炎症があるとなぜ痛みを起こすのか?
  6.3.解熱鎮痛薬の適応探し
  6.4.解熱鎮痛薬の配合成分とその薬理学
  6.5.解熱鎮痛薬の適剤探し
  6.6.解熱鎮痛薬の用法・用量
  6.7.解熱鎮痛薬の使用上の注意
 7章 鼻炎治療薬
  7.1.くしゃみ・鼻みず・鼻づまりはなぜ起きるのか?
  7.2.鼻炎治療の留意点
  7.3.鼻炎治療薬の適応探し
  7.4.鼻炎治療薬の配合成分
  7.5.鼻炎治療薬の適剤探し
  7.6.鼻炎治療薬の用法・用量
  7.7.鼻炎治療薬の使用上の注意
 8章 胃腸薬・ヒスタミンH2受容体拮抗薬
  8.1.胸やけ・胃もたれ・腹部膨満感はなぜ起きるのか?
  8.2.消化器症状の治療
  8.3.胃腸薬・H2ブロッカーの適応探し
  8.4.胃腸薬・H2ブロッカーの配合成分
  8.5.胃腸薬・H2ブロッカーの適剤探し
  8.6.胃腸薬・H2ブロッカーの用法・用量
  8.7.胃腸薬・H2ブロッカーの使用上の注意
 9章 整腸薬・止瀉薬と瀉下薬
  9.1.便通異常はなぜ起きるのか?
  9.2.便通異常の治療
  9.3.整腸薬・止瀉薬・瀉下薬の適応探し
  9.4.整腸薬・止瀉薬・瀉下薬の配合成分
  9.5.整腸薬・止瀉薬・瀉下薬の適剤探し
  9.6.整腸薬・止瀉薬・瀉下薬の用法・用量
  9.7.整腸薬・止瀉薬・瀉下薬の使用上の注意
 10章 眼科用薬
  10.1.一般点眼薬
  10.2.抗菌性点眼薬
  10.3.アレルギー用点眼薬
  10.4.人工涙液・コンタクトレンズ装着液・洗眼薬
 11章 外用痔疾用薬
  11.1.外用痔疾用薬の適応探し
  11.2.外用痔疾用薬の適剤探し
  11.3.外用痔疾用薬の用法・用量と使用上の注意
 12章 外用鎮痛消炎薬
  12.1.肩こり・腰痛はなぜ起きるのか?
  12.2.筋肉痛・関節痛・腱鞘炎はなぜ起きるのか?
  12.3.外用鎮痛消炎薬の適応探し
  12.4.外用鎮痛消炎薬の適剤探し
  12.5.外用鎮痛消炎薬の使用上の注意
 13章 外用湿疹・皮膚炎用薬
  13.1.湿疹・皮膚炎とは?
  13.2.アトピー性皮膚炎2つのガイドライン
  13.3.外用湿疹・皮膚炎用薬の適応探し
  13.4.外用湿疹・皮膚炎用薬の適剤探し
  13.5.外用湿疹・皮膚炎用薬の使用上の注意
 14章 殺菌消毒薬
  14.1.外傷のファーストエイドから受診判断まで
  14.2.殺菌消毒薬の適剤探し
  14.3.殺菌消毒薬の使用上の注意
 15章 外用化膿性疾患用薬
  15.1.とびひ・めんちょう・毛のう炎の薬物療法
  15.2.化膿性皮膚疾患用薬の適剤探し
  15.3.にきび治療と適剤探し
  15.4.外用化膿性疾患用薬の用法・用量
  15.5.外用化膿性疾患用薬の使用上の注意
 16章 発毛・育毛薬
  16.1.男性型脱毛症の要因と進行パターン
  16.2.発毛・育毛薬の適応探し
  16.3.発毛・育毛薬の適剤探し
  16.4.発毛・育毛薬の用法・用量
  16.5.発毛・育毛薬の使用上の注意
 17章 みずむし・たむし用薬
  17.1.白癬の症状と適応探し
  17.2.みずむし・たむし用薬の配合成分
  17.3.みずむし・たむし用薬の適剤探し
  17.4.みずむし・たむし用薬の使用上の注意
 18章 乗り物酔い薬
  18.1.乗り物酔いの症状と適応探し
  18.2.乗り物酔い薬の配合成分
  18.3.乗り物酔い薬の適剤探し
  18.4.乗り物酔い薬の用法・用量
  18.5.乗り物酔い薬の使用上の注意
 19章 口内炎用薬
  19.1.口内炎の治療
  19.2.口内炎用薬の適応探し
  19.3.口内炎用薬の適剤探し
  19.4.口内炎用薬の使用上の注意

第3部 一般用漢方薬
  20章 一般用漢方薬とセルフメディケーション
  20.1.一般用漢方薬の承認基準
  20.2.漢方医学と西洋医学
  20.3.一般用漢方薬とセルフメディケーション
  20.4.漢方治療における診療の流れ
  20.5.添付文書と適正使用
 21章 一般用漢方薬と主な適応疾患
  21.1.かぜ症候群
  21.2.機能性胃腸症
  21.3.更年期障害
  21.4.月経異常
  21.5.冷え性
  21.6.アトピー性皮膚炎
  21.7.花粉症・鼻炎・副鼻腔炎
  21.8.じん麻疹

第4部 生活習慣病
 22章 生活習慣病と特定保健用食品
  22.1.生活習慣病と特定保健用食品
  22.2.お腹の調子を整える食品
  22.3.コレステロールが高めの人の食品
  22.4.血圧が高めの人の食品
  22.5.骨の健康が気になる人の食品
  22.6.食後の血糖値が気になる人の食品
  22.7.血中中性脂肪と体脂肪が気になる人の食品
 23章 生活習慣病と滋養強壮保健薬
  23.1.ビタミン主薬製剤
  23.2.ビタミン含有保健薬(ドリンク剤)
  23.3.カルシウム主薬製剤
  23.4.生薬主薬製剤
  23.5.滋養強壮保健薬の使用上の注意
 24章 喫煙習慣と禁煙補助薬
  24.1.禁煙の阻害要因とたばこ包装の警告表示
  24.2.禁煙治療と禁煙ガイドライン
  24.3.禁煙補助薬の用法・用量
  24.4.禁煙補助薬の使用上の注意
 25章 尿糖・尿たん白検査薬
  25.1.一般用検査薬
  25.2.尿糖検査用の試験紙
  25.3.尿たん白・尿潜血検査用の試験紙
  25.4.一般用尿試験紙

第5部 Appendix
 I 第一類医薬品
  I.1.リスク区分の経緯
  I.2.第一類医薬品とは?
  I.3.リスク区分と薬剤師の役割
 II 緊急な相談・受診判断への対応
  II.1.直ちに受診の必要がある重大な副作用
  II.2.アナフィラキシーショック
  II.3.皮膚粘膜眼症候群(SJS)・中毒性表皮壊死症(TEN)
  II.4.肝機能障害
  II.5.間質性肺炎
  II.6.ぜんそく
  II.7.偽アルドステロン症
 III 高齢者・妊産婦・小児の薬物療法
  III.1.高齢者の薬物療法
  III.2.妊産婦・妊娠可能性のある婦人の薬物療法
  III.3.小児の薬物療法
 IV 主なスイッチOTCの薬理学
  IV.1.アレルギー用薬
  IV.2.去痰薬
  IV.3.胃粘膜保護薬
  IV.4.その他の消化器用薬
  IV.5.ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
  IV.6.非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
  IV.7.みずむし・たむし用薬
 V 重要な薬物相互作用
  V.1.ソリブジン事件と薬物相互作用
  V.2.OTC薬の薬物相互作用
  V.3.薬物動態学的薬物相互作用
  V.4.薬力学的薬物相互作用
  V.5.キサンチン系薬物と医療用医薬品の相互作用
  V.6.その他の相互作用
  V.7.漢方処方薬との相互作用
 VI 生薬と重要漢方処方薬リスト
  VI.1.生薬リスト
  VI.2.生薬配合の胃腸薬
  VI.3.一般用漢方薬リスト
  VI.4.一般用漢方薬の使用上の注意
 VII 聞き取りの進めかた
  VII.1.相談者と聞き手
  VII.2.対話技法
  VII.3.積極的傾聴の理論的根拠
  VII.4.I-メッセージ(I-message)

 薬剤薬剤索引

 事項事項索引