良性発作性頭位めまい症(BPPV)診療ガイドライン 2023年版

BPPV診療に必携・必読・必修のガイドライン登場!

編 集 日本めまい平衡医学会
定 価 2,860円
(2,600円+税)
発行日 2023/03/20
ISBN 978-4-307-37134-6

B5判・88頁・図数:16枚

在庫状況 あり

2009年に日本めまい平衡医学会が発表した「良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン(医師用)」をベースに、現代的な手法に則って大幅にリニューアルした診療ガイドライン。CQは10のテーマに対して設定され、詳細なシステマティックレビューを通じたエビデンスに基づいた治療を推奨している。また、頭位変換検査や頭位変換治療の実際などが、イラストを用いて詳説されている。BPPV診療の教科書として必携・必読・必修の1冊。
診療ガイドライン2023 年版の発刊にあたって

CQ・推奨一覧
良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo)診断基準(日本めまい平衡医学会2017 年)
良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療アルゴリズム

1.要約
2.作成委員会
3.資金提供・スポンサー・利益相反
4.作成の背景と沿革
5.作成目的ならびに目標
6.利用者
7.対象
8.エビデンスの収集
9.エビデンスの評価
10.推奨および推奨度の決定基準
11.リリース前のレビュー
 11.1 外部・内部評価者によるレビュー
 11.2 外部・内部評価者による指摘点とガイドライン作成委員会の対応
 11.3 パブリックコメント
 11.4 パブリックコメントとガイドライン作成委員会の対応
12.更新の計画
13.推奨および理由説明
14.患者の希望
15.治療アルゴリズム
16.実施における検討事項
17.BPPVの疾患概念・病因・病態
 17.1 BPPV の疾患概念
 17.2 BPPV の病因・病態
18.BPPVの疫学
19.BPPVの診断基準
日本めまい平衡医学会のBPPV の診断基準2017年
20.鑑別診断
 20.1 急性めまいの診療フローチャート
  1)問診
  2)診察
 20.2 メニエール病
 20.3 前庭神経炎
 20.4 めまいを伴う突発性難聴
 20.5 起立性低血圧
21.BPPVの症状
22.BPPVの平衡機能検査
 22.1 頭位変換眼振検査
  1)Stenger 法
  2)Dix-Hallpike 法
 22.2 頭位眼振検査
 22.3 BPPV の眼振所見
  1)後半規管型BPPV
  2)外側半規管型BPPV
  3)BPPV 非定型例
  4)BPPV 寛解例
 22.4 BPPV の画像検査
23.BPPVの自然経過と再発
24.BPPV の治療
 24.1 BPPV の急性期の治療
 24.2 BPPV の耳石置換法による治療
  1)Epley 法
  2)Gufoni 法
  3)Brandt-Daroff 法
 24.3 BPPV の外科的治療
25.BPPV の特殊な病態
 25.1 いわゆるlight cupula
 25.2 Short-arm type
 25.3 Canalith jam
 25.4 Subjective BPPV
26.BPPV の治療のClinical Question
 CQ 1 後半規管型BPPV に耳石置換法は有効か?
 CQ 2 後半規管型BPPV に対する耳石置換法中に乳突部バイブレーションを併用すると効果が高いか?
 CQ 3 後半規管型BPPV に対する耳石置換法後に頭部の運動制限を行うと効果が高いか?
 CQ 4 外側半規管型BPPV(半規管結石症)に耳石置換法は有効か?
 CQ 5 外側半規管型BPPV(クプラ結石症)に耳石置換法は有効か?
 CQ 6 BPPV は自然治癒するので経過観察のみでもよいか?
 CQ 7 BPPV 発症のリスクファクターは?
 CQ 8 BPPV の再発率と再発防止法は?
 CQ 9 BPPV に半規管遮断術は有効か?
 CQ 10 BPPV に薬物治療は有効か?

参考資料
鑑別疾患の診断基準
1.メニエール病(Meniere's disease)診断基準(日本めまい平衡医学会2017年)
 1.1 メニエール病(Meniere's disease)
 1.2 メニエール病非定型例(Atypical Meniere's disease)
  1)メニエール病非定型例(蝸牛型)(Cochlear type of atypical Meniere's disease)
  2)メニエール病非定型例(前庭型)(Vestibular type of atypical Meniere's disease)
2.前庭神経炎(vestibular neuritis)診断基準(日本めまい平衡医学会2017年)
3.突発性難聴(sudden deafness)診断基準(日本聴覚医学会2018年)

索引
診療ガイドライン 2023 年版の発刊にあたって

 良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo:BPPV)は、特定の頭位や頭位変換により誘発されるめまいを主徴とする疾患であり、めまいを主訴とする疾患の中で最も頻度が高い。BPPVの診断基準に関しては、厚生省前庭機能異常調査研究班が1981 年に前庭機能異常診断の手引きで後半規管型BPPV の診断基準を提案した。また、日本めまい平衡医学会は、1987 年にめまいの診断基準化のための資料で後半規管型BPPV の診断基準を提案した。2015 年にバラニー学会から、後半規管型BPPV(半規管結石症)、外側半規管型BPPV(半規管結石症)、外側半規管型BPPV(クプラ結石症)などに分類された診断基準が出版された。そこで日本めまい平衡医学会は2017 年にBPPVの診断基準の改定を行い、後半規管型BPPV(半規管結石症)の診断基準に加え、外側半規管型BPPV(半規管結石症)、外側半規管型BPPV(クプラ結石症)の診断基準を提案した。本診療ガイドラインのBPPV の診断基準は、この診断基準を用いている。日本めまい平衡医学会診断基準化委員会により、BPPV診療の標準化と普遍化、および診療水準の向上を目標に、「良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン(医師用)」(BPPV診療ガイドライン2009 年版)が発表された。一般社団法人日本めまい平衡医学会が「Minds 診療ガイドライン作成マニュアル2020」に準拠し、BPPV 診療ガイドライン2009 年版を改訂して作成したのが『良性発作性頭位めまい症(BPPV)診療ガイドライン2023 年版』である。そして、本診療ガイドラインは日本めまい平衡医学会の理事会の審議を経て完成された。
 BPPVはその特徴的な頭位・頭位変換眼振の性状から病態が解明され、さらに治療法が確立されている数少ないめまい疾患である。しかし、再発率が高く、また、治療に抵抗性を示す難治例も存在するので、日常生活に支障をきたす患者が少なくない。本診療ガイドラインによりBPPV に関する知識が広く認識され、BPPV の診療に携わる医師の診断と治療に役立ち、BPPVによるめまいに悩む患者の福音となれば幸いである。
 最後に、本診療ガイドライン作成にあたり多大なご協力をいただいたBPPV 診療ガイドライン2023 年版作成委員会の皆様に心より感謝を申し上げる。

2023年3月
良性発作性頭位めまい症(BPPV)診療ガイドライン2023年版作成委員長
今井 貴夫