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原因不明のめまいはもうこわくない めまいは頭を高くして寝て治す
長年悩んだめまいにさよなら!エキスパートが贈る最新治療とは!?
この本を手に取って感じたのは、多くのめまい患者さんのためになるように平易に書かれた本でありながら、内容はめまい診察医が日々めまい患者さんと向き合って何を考えどう対処しているのかという目線で書かれた、一風変わった本という印象でした。そういうわけで、めまい患者さんはこの本を読んでからめまいセンターに行けば、めまい診察医が何を考えているのかが理解しやすいですし、もちろんめまい診療があまり得意ではない医師が読むことで、これからのめまい診療を合理的に進めることができるといえます。
多くの医療関係者は患者さんの病気を治すことに心血を注ぎ、そのことを解決するための研究を行っています。このことは昔も今も将来も、変わらず重要なことです。しかし超高齢社会の到来で、ご高齢の患者さんが年齢とともに身体に起こってくる、いわばどうすることもできない変化を主訴に、診療所を受診する割合が増えます。基本的に傷ついた内耳組織は再生しないので、この本で取り上げられているめまい分野は、まさにその問題に直面することになります。
iPS 細胞を駆使して老朽化した臓器を新しいものに取り替えるアンチ・エイジングの考え方が未来医療の流行とされる中、これまで頑張ってくれた臓器をいたわりつつ、周辺臓器と協調させていくスマート・エイジングの考え方も明日の医療にとって注目されています。このことをスポーツ・チームに例えると、お金をかけて代わりの選手を次々に連れてきて優勝を目指すチーム作りもカッコイイかも知れませんが、今まで頑張ってきた選手をお払い箱にするのではなく、さらに鍛えて頑張ってもらい、手持ちの選手どうしの連携を深めて強いチームにする。そんな人間味あふれるスマート・エイジングなチーム作りが、これから医療にとって重要な位置を占めることになるでしょう。
細井 裕司
奈良県立医科大学 理事長・学長
多くの医療関係者は患者さんの病気を治すことに心血を注ぎ、そのことを解決するための研究を行っています。このことは昔も今も将来も、変わらず重要なことです。しかし超高齢社会の到来で、ご高齢の患者さんが年齢とともに身体に起こってくる、いわばどうすることもできない変化を主訴に、診療所を受診する割合が増えます。基本的に傷ついた内耳組織は再生しないので、この本で取り上げられているめまい分野は、まさにその問題に直面することになります。
iPS 細胞を駆使して老朽化した臓器を新しいものに取り替えるアンチ・エイジングの考え方が未来医療の流行とされる中、これまで頑張ってくれた臓器をいたわりつつ、周辺臓器と協調させていくスマート・エイジングの考え方も明日の医療にとって注目されています。このことをスポーツ・チームに例えると、お金をかけて代わりの選手を次々に連れてきて優勝を目指すチーム作りもカッコイイかも知れませんが、今まで頑張ってきた選手をお払い箱にするのではなく、さらに鍛えて頑張ってもらい、手持ちの選手どうしの連携を深めて強いチームにする。そんな人間味あふれるスマート・エイジングなチーム作りが、これから医療にとって重要な位置を占めることになるでしょう。
細井 裕司
奈良県立医科大学 理事長・学長