臨床医のための 側頭骨・耳管アトラス

山藤 勇
定 価 13,200円
(12,000円+税)
発行日 1998/05/20
ISBN 978-4-307-37049-3

A4判・100頁・図数:4枚・カラー図数:76枚

在庫状況 なし

“推薦の序”より
耳科学を学ぶにあたっては、まず側頭骨の解剖学に関する知識を欠
くことはできない。山藤先生の側頭骨病理組織学に関する業績は国
際的に非常に高く評価されていることは周知のとおりである。
本書は日本で初めて公に出版された側頭骨病理組織学のアトラスで
、特に耳管について力を入れ、多くの頁を費やしている。通常の側
頭骨標本には耳管は含まれていない。耳管およびその周辺組織を採
取するのは容易なことではないからである。このため耳管の解剖、
機能に関する正確な情報をわれわれは知らなかったといってよい。
山藤教授は1976年頃より耳管およびその周囲組織を側頭骨につけた
まま大きなブロックとして採取し、これより連続大切片を作製する
ことに成功した。さらに耳管の研究を前進させたのはコンピュータ
の活用である。これによって標本の形状がより正確に把握できるよ
うになり、三次元的に表し、かつ計測することが可能
となった。このことは耳管に限らず側頭骨全体についていえること
である。中耳、内耳などの計測についても、従来報告された値が書
き改められつつある。本書にはそれらの成果とエッセンスが記載さ
れている。
本書が多くの臨床医に読まれ日常の臨床に、あるいは耳科学の研究
に役立つことを望むものである。
・ 水平断標本
・ 垂直断標本
・ 解剖学的にあるいは臨床的に重要な所見を呈する切片標本
・ コンピュータによる三次元的再構築
・ 耳管の解剖
・ 耳管の機能に関する一仮説
・ 耳管の立体解剖および機能のHand Demonstration