さよなら術後眼内炎 征圧のための最強のTactics

現時点における最強の術後眼内炎の予防策および治療戦略を収載!!

大橋裕一
定 価 7,150円
(6,500円+税)
発行日 2006/10/20
ISBN 978-4-307-35123-2

B5判・160頁・図数:48枚・カラー図数:23枚

在庫状況 あり

 白内障手術の術式と周辺機器,医療用剤は年々洗練化されている。おそらく,ここ10年に絞り込んで考えても,最も進歩した外科手術手技の一つに数え上げられるはずである。そこには,折り畳み型IOLの開発,粘弾性物質の多様化,小切開自己閉鎖創の普及,超音波機器の安全性向上など,さまざまなスキルとテクノロジーの成果が集約されている。しかしながら,IOL挿入に伴う菌のトラップなど,その華やかさの裏側に術後眼内炎発症につながる数多くのリスクが潜んでいる。ここ数年,眼科関連学会で企画された術後眼内炎に関するセッションは極めて多くの聴衆を集めており,眼科医の関心が高いことを如実に示している。
 本書は白内障サージャンと眼感染症スペシャリストがそれぞれの立場からの知見を集積し,現時点において最強と考えられる術後眼内炎の予防策および治療戦略をわかりやすく解説,まとめたものである。

おもな内容
●術後眼内炎の歴史
 消毒法・滅菌法の歴史/眼内炎の歴史/現在の眼内炎発生率
●白内障術後眼内炎の発症メカニズム
 病原体への迷入/病原体の定着・増殖/攻撃
■ 臨床像と診断
?. 総 論
 眼内炎の分類/眼内炎の疫学/診断
?. 急性・亜急性眼内炎
 急性眼内炎/亜急性眼内炎
?. 遅発性眼内炎
 遅発性眼内炎の定義/Propionibacterium acnes/臨床像/確定診断/治療
?. 晩発性濾過胞炎
 頻度/症状・所見・分類/危険因子/起炎菌/治療と予後/予防/最大の予防は患者教育
?. 白内障術後眼内炎の病理像
 非感染性術後眼内炎/感染性術後眼内炎

■ 予防対策
?. 術前対策─抗菌薬点眼,マイボーム腺処置,結膜嚢培養
 眼表面の常在菌が術後眼内炎の原因である/Bacterial Endophthalmitis Prophylaxis for Cataract Surgery /眼表面の感染性疾患の有無/全身疾患と術後眼内炎/術前滅菌法としての抗菌点眼薬の使用/睫毛切除/涙道洗浄/マイボーム腺の処置
?. 術中対策
 皮膚消毒/ドレーピング/洗眼/手術創作成/使用IOL/インジェクター/灌流液への抗菌剤添加/結膜下注射
?. 術後対策─抗菌薬投与など
 術後対策の中心は抗菌点眼薬/術後の診察/コメディカルスタッフとともに
?. 環境整備
 手術室の清浄度/手洗い/器械・器具の管理

■ 治療戦略
?. 初期治療プロトコール
 プロトコール/初期対応/初期治療
?. 前部硝子体カッターを用いた硝子体手術
 前部硝子体カッターで眼内炎が治るのか/適応を決めるための術前検査/実際の手技/筆者が本法を推奨する理由
?. 経毛様体扁平部硝子体手術
 なぜ硝子体手術が必要か/眼内炎に対する硝子体手術の適応と時期を考える眼内炎レンズをどうするか/いざ硝子体手術へ/眼内灌流液について
?. Endophthalmitis Vitrectomy Study(EVS)
 EVSの要点/EVSの推奨する治療方法/EVS解釈の注意点/EVS based medicine

■ 基礎知識
?. 抗微生物薬の知識
 薬剤の有効性に関連するファクター/各種抗菌薬の基礎知識/眼内炎治療戦略のために
?. 起炎菌の知識
 術後眼内炎の起炎菌/ブドウ球菌群の分類と病原性について
?. 耐性菌の知識
 問題となっている薬剤耐性菌/耐性の獲得機序/薬剤耐性菌を出さないための工夫

■〈付録〉白内障手術クリニカルパス