骨粗鬆症治療薬の守破離
「とりあえずビス」から脱却!時代は骨形成ファースト×逐次治療
| 著 者 |
朝田 智之 |
| 定 価 |
3,960円 (3,600円+税) |
| 発行日 |
2026/09/11 |
| ISBN |
978-4-307-25168-6 |
A5判・176頁
守破離(シュハリ)とは基本を守ることから始まり、それを応用・発展させ、最終的に独自の境地を切り拓くという意味である。
本書では、守の段階にいる時から目の前の患者に合うかどうか違和感を大事にして、懐疑的思考を携え、使い分けを工夫し、薬を「変えるとき」「止めるとき」の解像度を上げることを主眼とする。今あるエビデンスと臨床の経験知を融合させ、スキマ時間にサクッと薬の使いドコロがわかる。とりわけ、薬剤選択フローチャートは必見である。
「結局、なにを選べばいいのかわからない」に、終止符を打つ本。
守ノ章 骨粗鬆症治療薬の基本のキ
骨粗鬆症の定義と治療目標〜まずは脆弱性骨折の有無から
薬剤治療のゴール
DXA表の読み方〜悪い数字を信用しよう
骨密度の意味
骨粗鬆症治療薬の開始基準
ガイドラインの“外”からの始め方
脆弱性骨折は「骨折箇所×受傷機転」で判断する
椎体骨折の診断
骨粗鬆症治療薬の選び方〜第二の手を見据えた治療戦略
現在の治療トレンド“骨形成ファースト”と“逐次療法”
朝田式・薬剤選択フローチャート〜「とりあえずビス」からの脱却
破ノ章 骨粗鬆症治療薬の使い分け
骨形成促進薬
テリパラチド製剤
アバロパラチド
ロモソズマブ(抗スクレロスチン抗体薬)
骨吸収抑制薬
デノスマブ
ビスホスホネート
SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)
活性型ビタミンD・ビタミンK・カルシウム製剤
離ノ章 骨粗鬆症治療薬の変え方、止め方
テリパラチド製剤・アバロパラチドからの変え方、止め方
ロモソズマブからの変え方、止め方
ビスホスホネートからの変え方、止め方
SERM・ビタミンD・カルシウム製剤の変え方、止め方
Supplement 1 骨粗鬆症治療に関する閾値・参考値一覧
Supplement 2 骨粗鬆症治療薬一覧
正直、私は骨粗鬆症が嫌いです。毎日のように骨粗鬆症関連骨折症例が病院を訪れ、治療しても治りは遅く、骨粗鬆症自体もすぐには良くならない。何より手術の時に感じる骨が弱い感覚といったら、言葉になりません。整形外科医として働く以上絶対に避けては通れない強敵です。日々、討伐したいという気持ちは高まるものの、一人で何とかなるほどの敵ではありませんでした。
一つの研究は何万人を救う可能性があります。しかし、末端整形外科医の私にはそんな研究力や情報拡散力はありません。そこで、SNSで有用な情報を拡散すれば、骨粗鬆症をもっといろんなところで討伐できるのでは!と安直に考え、始めたのがX(当時Twitter)でした。勉強するごとに140字で要約し投稿すると、意外にも「勉強になります!」という多くの反応を頂けました。そんな発信を数年続けているうちに、今回のお話を頂きました。一介の整形外科医である私を見つけて声をかけてくださり、このような機会を頂けたこと深く感謝しております。
私は、骨粗鬆症が嫌いです。だからこそ、簡単にアクセスできる最新の情報を広げ、撲滅したい。そういう考えで、最も一般的な原発性骨粗鬆症に対する薬物治療の流れとその肝を掴みやすい本を作ることができました。
本書の内容には、賛否両論が出る部分もあるかと思います。しかし、この本をきっかけに議論や学びが深まり、さらに骨粗鬆症の討伐が進めば、これ以上の光栄はありません。