乳房温存療法ガイドライン 医療者向け 「標準的な乳房温存療法の実施要項の研究」班に基づく治療指針

標準的な乳房温存療法の実施要項の研究班
定 価 1,320円
(1,200円+税)
発行日 2005/10/20
ISBN 978-4-307-20214-5

B5判・48頁・図数:6枚・カラー図数:2枚

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 乳房温存療法はわが国では乳房切除術と並んで初回乳癌治療の 2 本柱になっているが,施行頻度は年々増加し,乳房切除術を凌ぐまでになった。現在さらに乳癌の早期発見が進み,センチネルリンパ節生検,術前化学療法が導入されているために乳癌手術の縮小化は一段と進んでおり,乳癌治療は今後一層乳房温存治療に移行して行くものと考えられる。
 本ガイドラインは現在日本の乳癌治療の主要治療施設14の代表者17名よりなる「標準的な乳房温存療法の実施要項の研究」班により編集されたもので,現在至適とされる乳房温存療法を紹介している。
 この冊子の名称は『乳房温存療法ガイドライン』としてあるが,決してすべてEBMに基づく事項によっているわけではなく,あくまでも班を構成する14施設の代表者による提唱であって,日本の第一線病院の各科の臨床医が目指す目標となるものである。さらに,レベルを上げられない施設に対しては,修正改善を目的とした治療指針,マニュアルである。
おもな内容
画像診断
 マンモグラフィ/超音波検査/MRI,CT/文献

適   応
 腫瘍の大きさ/年齢/リンパ節転移の程度/乳頭−腫瘍間距離/多発病巣/乳管内進展の画像評価/放射線照射/再手術(乳房切除)の適応/非浸潤性乳管癌/術前化学療法/文献

手 術 法
 術式/手術デザイン/色素注入,マーキング/皮膚切開/皮下切離/乳腺切離/術中術後断端細胞診,組織診/欠損部の補填/腋窩リンパ節郭清,センチネルリンパ節生検(SNB)/ドレナージ/皮膚縫合,被覆/標本の取り扱い/術前化学ホルモン療法後縮小例の切除範囲の決定/リハビリテーション/文献

病理検索
 切除標本の取り扱いおよび固定方法/切り出し方法/断端の判定基準/癌の広がりを示す分布図の作成/脈管侵襲の評価/迅速診断の意義と問題点/局所再発巣の病理診断/文献

照 射 法
 適応/放射線治療施設基準/乳房照射法/放射線治療に関する研究的治療/文献

化学ホルモン療法
 術後療法/術前療法/文献

整容性とQOL
 QOLの概念/QOLの測定方法/乳房温存療法とQOL評価結果/温存乳房の整容性評価/文献