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DOHaD その基礎と臨床 生活習慣病の根源を探る
さまざまな切り口から、できるだけわかりやすく! 本邦初、DOHaD研究の解説書!!

編 集 | 板橋 家頭夫 / 松田 義雄 |
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定 価 | 6,270円 (5,700円+税) |
発行日 | 2008/07/18 |
ISBN | 978-4-307-17057-4 |
B5判・188頁・図数:82枚
在庫状況 | なし |
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多数の疫学的研究によって、様々な成人期慢性疾患の発症基盤が、発達期、とくに胎児期の環境と関連することが明らかにされている。この関連を説明するうえで提唱されたのが胎児プログラミング仮説あるいは成人病胎児期発症説Fetal Origins of Adult Disease(FOAD)であるが、近年、この仮説をさらに発展させたDevelopmental Origins of Health and Disease(DOHaD)という新しい考え方が支持されている。
本書では、DOHaDの概念が導入されるに至った疫学研究やそのメカニズムについてわかりやすく紹介するとともに、現在のわが国の平均出生体重の減少の背景を社会医学的側面や非妊娠時・妊娠時の栄養など様々な視点で捉え、とくにメタボリックシンドロームを中心とした成人期慢性疾患の予防対策にまで言及した。
本書では、DOHaDの概念が導入されるに至った疫学研究やそのメカニズムについてわかりやすく紹介するとともに、現在のわが国の平均出生体重の減少の背景を社会医学的側面や非妊娠時・妊娠時の栄養など様々な視点で捉え、とくにメタボリックシンドロームを中心とした成人期慢性疾患の予防対策にまで言及した。
1. Developmental Origins of Health and Disease─DOHaDの概念
1: FOADからDOHaDへ
2: DOHaD仮説
3: DOHaD研究の現状とわが国の課題
2. DOHaDの疫学とその問題
1: 虚血性心疾患
2: 2型糖尿病、インスリン抵抗性
3: 遺伝子多型と環境要因の相互作用
3. DOHaDをめぐる動物実験
1: 動物実験モデルの特徴
2: さまざまな実験モデル
4. 環境汚染とDOHaD
1: 環境ホルモン
2: DES症候群から学ぶ
3: 環境ホルモンの胎児期被爆
5. 妊娠前の栄養とDOHaD
1: わが国の出生児体重と非妊娠時女性のBMIの年次推移変化
2: 低出生体重児とDOHaD
3: 母体栄養とIUGR
4: IUGRからみた妊娠前の栄養
5: 妊娠前のBMIと妊娠中の体重増加
6: 短期的低栄養のモデルであるDutch famine
7: 妊婦の肥満と脂肪細胞
8: 遺伝因子と肥満
6. 妊娠中の栄養と胎児発育
1: 妊産婦の栄養摂取基準
2: 胎児の長期予後を考慮した妊娠中の栄養管理
3: わが国の現状
7. 胎児発育の評価
1: 胎児計測
2: 胎児発育評価
8. 子宮内環境とDOHaD
1: メタボリックシンドローム素因が胎児期に形成される機序
2: 子宮内環境の悪化と出生後の疾患発症に関する研究
3: 子宮内環境悪化の原因分析
9. 視床下部-下垂体-副腎系とDOHaD
1: HPA axisとは
2: HPA axisとDOHaDの関わり
3: DOHaDによる情動への影響とHPA axisの関わり
4: DOHaDによるメタボリックシンドローム発症への影響とHPA axisの関わり
5: ヒトにおけるエビデンス
6: HPA axisと分娩発来
7: 発達期における視床下部の可塑性とDOHaD
10. 出生後の栄養とDOHaD─望ましい新生児・乳幼児期の栄養
1: DOHaD仮説が生まれた背景
2: 胎児期の環境の影響
3: 出生後早期の栄養の影響
4: 低出生時に対する栄養管理の実際
11. 摂食とDOHaD
1: 妊娠中の摂食と児の発達への影響
2: 子どもの摂食と発達への影響
12. エピジェネティクスとDOHaD
1: エピジェネティクスとは
2: エピジェネティクス異常が関わる疾患
3: DOHaDのエピジェネティクスからの理解
13. わが国における出生体重の減少とその要因
a.母子保健統計
1: 結果
2: 考察
b.社会医学的側面
1: 人口動態統計調査年報による解析
2: 国民に対する栄養指導の変化
3: 女性自身の痩身願望
4: 妊娠中の女性の意識
c.妊娠中の栄養管理
1: 望ましい栄養素などの摂取基準について
d.出生体重の減少がもたらす懸念
1: 日本における早産・低出生体重児の増加
2: 低出生体重児増加による影響
3: 産婦人科、小児科領域で考えられる成人病発症予防対策
14. わが国における疫学的研究
1: 健常小児、若年者を対象にした検討
2: 肥満小児を対象にした検討
3: 健常成人を対象にした検討
4: 2型糖尿病を対象にした検討
15. DOHaDの視点からみた肥満発症機序
1: 胎児発育の異常と肥満
2: 低出生体重児と肥満・メタボリックシンドローム
3: 乳児期の発育と肥満の発症
4: 胎児プログラミングの形成される機序
5: 胎児期の糖質コルチコイドの役割り
6: 11ベータHSDと肥満・メタボリックシンドローム
7: 摂食調節ペプチドと胎児発育
16. DOHaDの視点からみた高血圧発症機序
1: 腎の発生と高血圧
2: 胎内環境と腎の発生との関連
3: レニン−アンジオテンシン系と腎の発生
4: 胎内環境と11ベータHSD2、グルココルチコイド
5: 胎児環境と腎尿細管でのナトリウム再吸収
6: 胎児環境と動脈の構造と機能
7: 胎児環境と交感神経系の反応
8: 胎児環境とインスリン抵抗性
17. DOHaDの視点からみた糖尿病発症機序
1: 糖尿病の分類・診断と病態
2: 出生体重児と2型糖尿病に関する疫学研究
3: DOHaDの視点からみた糖尿病発症機序
18. DOHaDの視点からみた脂質異常の発症機序
1: 周産期のリポ蛋白代謝
2: ヒトにおける妊婦の低栄養とコレステロール異常との関係についての歴史的な証明
3: 総コレステロール、LDLコレステロールと胎児プログラミング
4: HDLサブクラスとアポ蛋白との関係について
5: VLDLと胎児プログラミング
19. DOHaDの視点からみた発達異常発症機序
1: 身体発育と発達障害
2: 子宮内炎症と発達障害
20. 早産低出生体重児とDOHaD
1: 極低出生体重児の成長と発達
2: 早産低出生体重児とインスリン抵抗性
3: 早産低出生体重児におけるプログラミング
21. 母体ストレスとDOHaD
1: ストレスが妊娠に及ぼす影響
2: 妊娠中のストレス曝露と児の神経・運動発達
3: 母親のストレスが胎児へ伝達するメカニズム
4: 研究の問題点
22. 出生後のステロイド投与とDOHaD
1: 新生児慢性肺疾患が、乳児期、小児期の成長発達に及ぼす影響
2: 出生後の慢性肺疾患予防のためのステロイド投与についての有効性と安全性
3: 神経学的影響以外の生後ステロイドの長期的影響について
4: わが国の現状と課題
23. 海外における研究の現状
1: DOHaD国際学会
2: DOHaD国際学術集会
3: 演題および国別の傾向
4: DOHaDに関連した施設
1: FOADからDOHaDへ
2: DOHaD仮説
3: DOHaD研究の現状とわが国の課題
2. DOHaDの疫学とその問題
1: 虚血性心疾患
2: 2型糖尿病、インスリン抵抗性
3: 遺伝子多型と環境要因の相互作用
3. DOHaDをめぐる動物実験
1: 動物実験モデルの特徴
2: さまざまな実験モデル
4. 環境汚染とDOHaD
1: 環境ホルモン
2: DES症候群から学ぶ
3: 環境ホルモンの胎児期被爆
5. 妊娠前の栄養とDOHaD
1: わが国の出生児体重と非妊娠時女性のBMIの年次推移変化
2: 低出生体重児とDOHaD
3: 母体栄養とIUGR
4: IUGRからみた妊娠前の栄養
5: 妊娠前のBMIと妊娠中の体重増加
6: 短期的低栄養のモデルであるDutch famine
7: 妊婦の肥満と脂肪細胞
8: 遺伝因子と肥満
6. 妊娠中の栄養と胎児発育
1: 妊産婦の栄養摂取基準
2: 胎児の長期予後を考慮した妊娠中の栄養管理
3: わが国の現状
7. 胎児発育の評価
1: 胎児計測
2: 胎児発育評価
8. 子宮内環境とDOHaD
1: メタボリックシンドローム素因が胎児期に形成される機序
2: 子宮内環境の悪化と出生後の疾患発症に関する研究
3: 子宮内環境悪化の原因分析
9. 視床下部-下垂体-副腎系とDOHaD
1: HPA axisとは
2: HPA axisとDOHaDの関わり
3: DOHaDによる情動への影響とHPA axisの関わり
4: DOHaDによるメタボリックシンドローム発症への影響とHPA axisの関わり
5: ヒトにおけるエビデンス
6: HPA axisと分娩発来
7: 発達期における視床下部の可塑性とDOHaD
10. 出生後の栄養とDOHaD─望ましい新生児・乳幼児期の栄養
1: DOHaD仮説が生まれた背景
2: 胎児期の環境の影響
3: 出生後早期の栄養の影響
4: 低出生時に対する栄養管理の実際
11. 摂食とDOHaD
1: 妊娠中の摂食と児の発達への影響
2: 子どもの摂食と発達への影響
12. エピジェネティクスとDOHaD
1: エピジェネティクスとは
2: エピジェネティクス異常が関わる疾患
3: DOHaDのエピジェネティクスからの理解
13. わが国における出生体重の減少とその要因
a.母子保健統計
1: 結果
2: 考察
b.社会医学的側面
1: 人口動態統計調査年報による解析
2: 国民に対する栄養指導の変化
3: 女性自身の痩身願望
4: 妊娠中の女性の意識
c.妊娠中の栄養管理
1: 望ましい栄養素などの摂取基準について
d.出生体重の減少がもたらす懸念
1: 日本における早産・低出生体重児の増加
2: 低出生体重児増加による影響
3: 産婦人科、小児科領域で考えられる成人病発症予防対策
14. わが国における疫学的研究
1: 健常小児、若年者を対象にした検討
2: 肥満小児を対象にした検討
3: 健常成人を対象にした検討
4: 2型糖尿病を対象にした検討
15. DOHaDの視点からみた肥満発症機序
1: 胎児発育の異常と肥満
2: 低出生体重児と肥満・メタボリックシンドローム
3: 乳児期の発育と肥満の発症
4: 胎児プログラミングの形成される機序
5: 胎児期の糖質コルチコイドの役割り
6: 11ベータHSDと肥満・メタボリックシンドローム
7: 摂食調節ペプチドと胎児発育
16. DOHaDの視点からみた高血圧発症機序
1: 腎の発生と高血圧
2: 胎内環境と腎の発生との関連
3: レニン−アンジオテンシン系と腎の発生
4: 胎内環境と11ベータHSD2、グルココルチコイド
5: 胎児環境と腎尿細管でのナトリウム再吸収
6: 胎児環境と動脈の構造と機能
7: 胎児環境と交感神経系の反応
8: 胎児環境とインスリン抵抗性
17. DOHaDの視点からみた糖尿病発症機序
1: 糖尿病の分類・診断と病態
2: 出生体重児と2型糖尿病に関する疫学研究
3: DOHaDの視点からみた糖尿病発症機序
18. DOHaDの視点からみた脂質異常の発症機序
1: 周産期のリポ蛋白代謝
2: ヒトにおける妊婦の低栄養とコレステロール異常との関係についての歴史的な証明
3: 総コレステロール、LDLコレステロールと胎児プログラミング
4: HDLサブクラスとアポ蛋白との関係について
5: VLDLと胎児プログラミング
19. DOHaDの視点からみた発達異常発症機序
1: 身体発育と発達障害
2: 子宮内炎症と発達障害
20. 早産低出生体重児とDOHaD
1: 極低出生体重児の成長と発達
2: 早産低出生体重児とインスリン抵抗性
3: 早産低出生体重児におけるプログラミング
21. 母体ストレスとDOHaD
1: ストレスが妊娠に及ぼす影響
2: 妊娠中のストレス曝露と児の神経・運動発達
3: 母親のストレスが胎児へ伝達するメカニズム
4: 研究の問題点
22. 出生後のステロイド投与とDOHaD
1: 新生児慢性肺疾患が、乳児期、小児期の成長発達に及ぼす影響
2: 出生後の慢性肺疾患予防のためのステロイド投与についての有効性と安全性
3: 神経学的影響以外の生後ステロイドの長期的影響について
4: わが国の現状と課題
23. 海外における研究の現状
1: DOHaD国際学会
2: DOHaD国際学術集会
3: 演題および国別の傾向
4: DOHaDに関連した施設