成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン 第3版 2022年2月

臓器横断的「Tumor-agnostic」な診療のための指針

編 集 日本臨床腫瘍学会 / 日本癌治療学会 / 日本小児血液・がん学会
定 価 2,420円
(2,200円+税)
発行日 2022/02/20
ISBN 978-4-307-10214-8

B5判・120頁・図数:6枚・カラー図数:14枚

在庫状況 あり

近年、腫瘍の生物学的特性が明らかにされるに従い、疾患の臓器特性を超えた臓器横断的「tumoragnostic」な薬剤の開発承認がなされてきている。改訂版となる本書では、dMMR固形がん、NTRK融合遺伝子陽性固形がんに関する記載のアップデートに加え、tumor mutation burden high(TMB-H)に対する免疫チェックポイント阻害薬について言及。ゲノム診療の最前線を示した。
0.要約

I. 本ガイドラインについて
1.1 背景と目的
1.2 臓器横断的治療、tumor-agnostic treatment
1.3 推奨度の決定
1.4 資金と利益相反
1.5 本ガイドラインの利用対象

II. dMMR固形がん
2.1 がんとミスマッチ修復機能
2.2 dMMR固形がんのがん種別頻度
2.3 dMMR固形がんの臨床像
 2.3.1 dMMR消化管がんの臨床像
 2.3.2 dMMR肝胆膵がんの臨床像
 2.3.3 dMMR婦人科がんの臨床像
 2.3.4 dMMR 泌尿器がんの臨床像
2.4 dMMR判定検査法
 2.4.1 MSI検査
 2.4.2 MMRタンパク質免疫染色検査
 2.4.3 NGS検査
2.5 dMMR固形がんに対する免疫チェックポイント阻害薬
3 リンチ症候群
 注釈 dMMR判定検査でdMMRと判断された患者に対するBRAF遺伝子検査の有用性
 注釈 Constitutional Mismatch Repair Deficiency:CMMRD
4 クリニカルクエスチョン(CQ)
CQ1 dMMR 判定検査が推奨される患者
 CQ1-1 MMR機能に関わらず免疫チェックポイント阻害薬が実地臨床で使用可能ながん以外の切除不能進行・再発固形がん患者に対して、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにdMMR 判定検査は勧められるか?
 CQ1-2 MMR機能に関わらず免疫チェックポイント阻害薬がすでに実地臨床で使用可能な切除不能固形がん患者に対し、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにdMMR判定検査は勧められるか?
 CQ1-3 局所治療で根治可能な固形がん患者に対し、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにdMMR 判定検査は勧められるか?
 CQ1-4 免疫チェックポイント阻害薬がすでに使用された切除不能な固形がん患者に対し、再度免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにdMMR 判定検査は勧められるか?
 CQ1-5 すでにリンチ症候群と診断されている患者に発生した腫瘍の際、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにdMMR 判定検査は勧められるか?
CQ2 dMMR 判定検査法
 CQ2-1 免疫チェックポイント阻害薬の適応を判定するためのdMMR 判定検査として、MSI 検査は勧められるか?
 CQ2-2 免疫チェックポイント阻害薬の適応を判定するためのdMMR 判定検査として、IHC 検査は勧められるか?
 CQ2-3 免疫チェックポイント阻害薬の適応を判定するためのdMMR 判定検査として、NGSを用いたマイクロサテライト不安定性の判定は勧められるか?
5 参考資料
参考文献

III. NTRK(neurotrophic receptor tyrosine kinase)
6.1 NTRKとは
6.2 NTRK遺伝子異常
 6.2.1 遺伝子バリアント、遺伝子増幅
 6.2.2 融合遺伝子
6.3 NTRK融合遺伝子のがん種別頻度
6.4 NTRK融合遺伝子検査法
6.5 TRK阻害薬
7 クリニカルクエスチョン(CQ)
CQ3 NTRK融合遺伝子検査の対象
 CQ3-1 局所進行または転移性固形がん患者 転移・再発固形がん患者に対してNTRK融合遺伝子検査は勧められるか?
 CQ3-2 早期固形がん患者に対してNTRK融合遺伝子検査は勧められるか?
 CQ3-3 NTRK融合遺伝子の検査はいつ行うべきか?
CQ4 NTRK融合遺伝子の検査法
 CQ4-1 TRK阻害薬の適応を判断するために、NGS検査は勧められるか?
 CQ4-2 NTRK融合遺伝子を検出するために、FISH、RT-PCRは勧められるか?
 CQ4-3 NTRK融合遺伝子を検出するために、IHCは勧められるか?
CQ5 NTRK融合遺伝子に対する治療
 CQ5-1 NTRK融合遺伝子を有する切除不能・転移・再発固形がんに対してTRK 阻害薬は勧められるか?
 CQ5-2 TRK阻害薬はいつ使用すべきか?
参考文献

IV. TMB-H を有する固形がん
8.1 TMBとは
8.2 TMB検査法
8.3 TMB-Hのがん種別頻度
8.4 TMB-H固形がんに対する抗PD-1/PD-L1抗体薬の効果
9 クリニカルクエスチョン(CQ)
CQ6 TMB 検査の対象
 CQ6-1 TMBスコアに関わらず免疫チェックポイント阻害薬が実地臨床で使用可能ながん以外の標準的な薬物療法を実施中、または標準的な治療が困難な固形がん患者に対して、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMB 測定検査は勧められるか?
 CQ6-2 TMBスコアに関わらず免疫チェックポイント阻害薬がすでに実地臨床で使用可能な切除不能固形がんに対し、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMB測定検査は勧められるか?
 CQ6-3 局所治療で根治可能な固形がん患者に対し、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMB測定検査は勧められるか?
 CQ6-4 免疫チェックポイント阻害薬がすでに投与された切除不能な固形がん患者に対し、再度免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMB測定検査は勧められるか?
CQ7 TMB検査法
 CQ7-1 免疫チェックポイント阻害薬の適応を判定するためのTMB測定検査としてNGS検査は勧められるか? 
CQ8 TMB-H に対する治療
 CQ8-1 TMB-H を有する切除不能・転移・再発固形がんに対して免疫チェックポイント阻害薬は勧められるか?
 CQ8-2 TMB-H を有する切除不能・転移・再発固形がんに対して免疫チェックポイント阻害薬はいつ使用すべきか?
参考文献
参考資料 TMB・PD-L1・MMR の関係

V. その他
10.その他の臓器横断的バイオマーカー
10.1 BRAF
10.2 HER2(ERBB2)
10.3 FGFR
10.4 RAS
10.5 BRCA1/2
10.6 ALK
参考文献

成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療の費用対効果
MSI-H固形がんに対する免疫チェックポイント阻害薬
NTRK融合遺伝子陽性の固形がんに対するTRK阻害薬
TMB-H固形がんに対する免疫チェックポイント阻害薬
臓器横断的抗がん剤の費用対効果の課題
参考文献
<発刊にあたり>
 20世紀後半に発がんの分子機構の解明が急速に進み、がんの薬物療法は21世紀初頭からがん分子標的治療薬の臨床開発が加速しました。2010年頃からは、非小細胞肺癌を初めとする固形がんの一部では分子標的治療薬とその体外診断薬の開発が同時に進みました。そして、2021年2月の時点で50種類以上の標的分子に対して130種類以上の薬剤が内外で薬事承認されています。さらに最近ではがんゲノム解析技術の進歩により、進行がんの体外診断薬および分子標的治療薬の開発は、これまでの臓器別、小児・成人別、造血器腫瘍・固形腫瘍別から臓器横断的に移行しつつあります。このような背景から、国内の診療ガイドラインはこれらのカテゴリーを超えて複数の学会が合同で作成する時代を迎え、「成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン」が発刊されました。一般社団法人日本癌治療学会と公益社団法人日本臨床腫瘍学会が編纂し一般社団法人日本小児血液・がん学会が協力して作成したわが国で初めての診療ガイドラインです。前回2019年の改訂2版では、当時、DNA ミスマッチ修復機構の異常の検査法と免疫チェックポイント阻害薬適応、NTRK(neurotrophic receptor tyrosine kinase)遺伝子の異常の検査法とTRK 阻害薬の適応の2点を中心に適格な診療指針が示され、保険償還が間もない時期の刊行とも相まって専門医の好評を得ました。
 今回の主な改訂点は、(1)ミスマッチ修復遺伝子産物の免疫組織化学(IHC)検査の承認、(2)第2のNTRK阻害薬ラロトレクチニブの薬事承認、(3)TMB-high 進行固形癌に対するペムブロリズマブの承認申請(本稿執筆時)、(4)その他の進行中の臓器横断的バイオマーカー(BRAF/ERBB2 等)に対する薬剤開発に対応するもので、めまぐるしく変化する保険診療の中にあってタイムリーな改訂です。解説は、医学的エビデンスに加え、国内の薬事承認および保険収載状況や海外の診療ガイドラインとの比較により読者がこれらの新しい診断・治療を正しく理解できるように配慮されています。また、クリニカルクエスチョンに対する推奨は、最新の重要な学会発表を含めた文献のシステマチックレビューにより、作成委員の投票結果を開示して決定されています。医学的エビデンスとして頂点となる大規模比較試験によるエビデンスが乏しい希少疾患分画に対して優先薬事承認が行われるがんゲノム医療時代にマッチしており、読者が推奨内容をより深く理解できるように配慮されています。この診療ガイドラインががん治療に係わる多くの医療従事者に速やかに周知され、対象となるがん患者に質の高い治療が速やかに提供されることを切に望みます。
 最後に、馬場英司委員長をはじめ本ガイドラインの作成ワーキンググループの皆様には、多大なるご尽力に心から感謝いたします。

2022年(令和4年)2月
公益社団法人 日本臨床腫瘍学会 理事長
石岡 千加史


<発刊にあたり>
 がんゲノム医療が本邦でも保険診療も含めて本格的に開始され、これまで発生臓器ごとに策定されてきたがん診療ガイドラインもより一層、臓器の枠組みを超えて横断的に作成する必要性が増してきています。
 日本癌治療学会は領域、職種横断的ながん医療関連学術団体として、各種専門領域学会では取り組みにくい臓器横断的課題に積極的に着手して参りました。今回の取り組みも本学会の重要課題である臓器横断的な診療ガイドラインの策定の一環として関連各学会の皆様とともに推進して参りました。
 今回の「成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン(第3版)」は、「成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン(第2版)」をもとに、さらに蓄積された論文、エビデンスを対象として、しっかりとしたシステマチックレビューを行い、ここに発出するに至りました。馬場英司委員長、西山博之副委員長、寺島慶太副委員長をはじめ膨大な情報を丹念に評価、解析を行ってくださった委員/アドバイザーの皆様のご尽力に心から感謝の意を表します。
 このガイドラインの第3版改訂では第2版に続きミスマッチ修復機能欠損(dMMR)およびNTRK融合遺伝子を有する固形がんを中心にクリニカルクエスチョンを設定しています。第2版から約2年と比較的短い期間ですが、この間に遺伝子パネル検査の拡大により急速に多くのエビデンスが得られており、改訂の必要に迫られました。今後、リキッドバイオプシーの導入によりパネル検査の件数は飛躍的に増えると思います。二次的所見として遺伝性腫瘍症候群としてのリンチ症候群の同定が増える可能性があります。本ガイドラインが最適な治療薬の選定と、患者さんに理解しやすい適切な遺伝カウンセリングを行う上で重要な役割を果たすものと期待しています。また、遺伝子パネル検査が増えるにつれて、その結果の解釈に関して各施設でのエキスパートパネルの負担が増えております。dMMR/NTRKともに治療方法の確立された標的遺伝子変異として今後のその重要性がますます大きくなると期待されており、適切なガイドラインがエキスパートパネルや遺伝子カウンセリングの負担を少しでも減らすことに貢献できるのではないかと期待しています。
 今後、この領域においてさらなるエビデンスが蓄積されることが予想され、日本癌治療学会としても各関連諸学会の皆様とともに、この活動を継続して参りたいと存じます。

2022年(令和4年)2月
一般社団法人 日本癌治療学会 理事長
土岐 祐一郎


<発刊にあたり>
 日本臨床腫瘍学会と日本癌治療学会によって編集された「成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン」の初版発刊後、日本小児血液・がん学会も2019年の第2版から協力させて頂きました。今回、第3版の改訂にあたって三学会の編集活動として参加させて頂き光栄に存じます。吉野孝之前委員長と馬場英司委員長をはじめ関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
 日本小児血液・がん学会は、小児の血液疾患とがん領域の学術研究、社会への広報、調査研究および資格認定等を行い、わが国の小児血液疾患と小児がんの医学と医療の向上に寄与することを目的とする学術団体です。1)学術集会、研究発表会、講演会の開催等による学術研究事業、2)学会誌及び論文図書等による広報事業、3)調査研究事業、4)専門医認定基準の策定、公表および資格認定事業、5)国内外の諸団体との連携事業、のほか、小児血液・がん領域に関連する活動を実施しています。
 年間100万人を超えるわが国のがん罹患者数のうち、小児がんは0.25%と稀少です。15歳未満の年間発生は約2100人で半数以上は造血器腫瘍ですが、固形腫瘍の種類は多様で、病理学的にも鑑別診断が難しい未分化なものが多くあります。その稀少性と多様性から、遺伝子診断とともに、同一がん種へのリスク群別、層別化治療研究は小児領域で早くから取り入れられてきました。がん化学療法、外科手術、放射線治療などの集学的治療が進み、国内の小児がん拠点病院や連携病院でも小児科と小児外科を中心とする多職種のTumor board が組織されるようになりました。小児がん全体の治癒率は80%に達するようになり、治療を終えたAdolescent and Young Adult(AYA)世代(15〜39歳の思春期・若年成人)が社会で活躍する時代です。精神的・肉体的に成長途上にある彼らは、小児から成人へ自らの人生を歩み始め、次の世代に命を繋ぎます。一方で、AYA 世代に発症するがんは15歳までの発症数の10倍にも相当します。
 がんゲノム医療の実装は、小児がん・稀少がんの診断と予後予測、そして治療方針の決定に大きくかかわります。効果的な治療に至りその恩恵を受ける患児はますます増えると予想されます。小児領域では遺伝性腫瘍などのがん素因とともに、とくに二次所見として様々な遺伝性素因に関する情報の取扱いに注意しなくてはなりません。遺伝カウンセリングは小児のみならず成人領域のゲノム医療体制の中でも重要性が増しています。私たちは成人のゲノム医療提供体制とその基盤を共有しながら、小児がん特有の課題についてAYA世代まで見据えて解決していくことが使命です。本ガイドラインが進化を続け、小児から成人まで広く活用されることを祈ってやみません。

2022年(令和4年)2月
一般社団法人 日本小児血液・がん学会 理事長
大賀 正一


<序文>
 近年のがんの分子生物学的特性の解明により、がん細胞のもつ遺伝子異常が明らかとなり、これに基づいた数多くの抗腫瘍薬が開発されてきました。さらに異なる臓器に生じたがんでも共通の遺伝子異常を有する場合には、同じ治療薬の効果が期待できることから、臓器横断的な治療(tumor agnostic treatment)が行われています。がんゲノムプロファイリング検査の保険診療が開始され、がんゲノム情報をもとにした治療へのアクセスが可能となった事から、臓器横断的な治療の機会は拡大してきました。特に高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)を有する固形がんに対する抗PD-1 抗体(2018年12月)や、NTRK融合遺伝子を有する固形がんに対するTRK阻害薬の承認(2019年6月)により、低頻度ではあってもほとんどのがん種において検出され得るこれらのがんに対する治療は大きく前進したと考えられます。
 これを背景に2019年3月に「ミスマッチ修復機能欠損固形がんに対する診断および免疫チェックポイント阻害薬を用いた診療に関する暫定的臨床提言」(第1版)が公開され、さらに時を移さずして同年10月に「成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン」第2版が発刊されました。この第2版では、主にミスマッチ修復機能欠損(dMMR)およびNTRK 融合遺伝子を有する固形がんの、臨床的特徴、検査の対象・方法および治療についてシステマチックレビューによるエビデンスに基づいた推奨と詳細な解説が示されています。
 第2版発刊後、dMMR/MSI-H 固形がんに有効と考えられる免疫チェックポイント阻害薬や、TRK 阻害薬が新たに登場し、dMMR/MSI-H を検出するための新たなコンパニオン診断薬が承認されました。また2021年8月には血液検体を用いた固形がんに対する包括的ゲノムプロファイリング検査(リキッドバイオプシー)も承認され、がんゲノム検査の機会が拡大しています。さらに免疫チェックポイント阻害薬の効果との関連が強く示唆されている腫瘍遺伝子変異量(Tumor mutation burden:TMB)に関して、2020年に米国では高いTMB(TMB-H)を有する固形がんに対するペムブロリズマブが承認され、本邦でも既に承認申請がなされるなど、新たなtumor agnostic treatmentの対象としてTMBの重要性が高まってきました。そのため今回の改訂第3版では、dMMR/MSI-H、NTRK融合遺伝子の項目では新たな文献を加えた内容の更新を行い、さらにTMB-H の項目を新設して検査対象・方法、治療の詳細な解説を加えました。これにより検査手法や治療適応が目まぐるしく変化する臓器横断的ゲノム診療の環境下で、適切な診療を行う確かな指針となることと思われます。
 今後、複数の固形がんにおいて共通に見られるBRAF、BRCA遺伝子異常や相同組み換え修復欠損(homologous recombination deficiency:HRD)なども臓器横断的ゲノム診療の対象としての取扱いの検討が可能と思われます。一方、今回取り上げた臓器横断的なバイオマーカーの解釈と治療への応用における成人と小児の違い、あるいは臓器による違いには常に注意を向ける必要があり、更なる研究が望まれます。
 改訂第3版は日本臨床腫瘍学会、日本癌治療学会、日本小児血液・がん学会の共同で作成することができました。副委員長として議論をまとめて頂いた寺島慶太先生、西山博之先生、そして委員の先生に深謝申し上げます。また初版から本ガイドラインの作成に携わり、今回はアドバイザーとしてご尽力下さった吉野孝之先生(第2版委員長)に感謝申し上げます。

成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン第3版 委員長
九州大学大学院医学研究院 連携社会医学分野
馬場 英司