日本人の心と体のデータファイル 医療スタッフ必携

中田 福市
定 価 2,530円
(2,300円+税)
発行日 2004/05/25
ISBN 978-4-307-10124-0

AB判・116頁・図数:109枚

在庫状況 なし

 人は新生児から老人に至る間の肉体的変化を五感でどう捉えているか,そして,各年齢層を特徴づける精神的要素は何かという疑問をもった著者は,その謎解きをする目的でアンケート調査を行った。その結果から抽出された主立った項目について,皮膚科的,解剖学的,生理・生化学的または精神医学的に知られている日本人の平均的経年変化のデータを集め,そのデータについて簡単に解説をくわえた。
 人の一生は,加齢(経年変化)agingを通じてどのような経過をたどるかを,把握しやすい図表でみて「人間」を概観していただきたい。生活環境と心身との関係を考えるうえでの資料として,この1世紀にわたる簡略化した日本史年表も掲載した。
おもな内容

■神秘な世界
 受精からの発育過程/細胞分裂の加齢変化/胎児の生活感覚をさぐる‥機能的発育‥

■個体レベルの一生
 日本人の平均的な体位(身長・体重)・体型/日本人の加齢に伴う平均的体力・運動能力/時系列的に見た日本人の体位・体力・運動能力/日本人の平均寿命/加齢と精神・神経機能(発達心理学的人の一生)

■経年変化のフィーリングを解く
 アンケート調査/アンケート調査の結果/アンケート調査のまとめ

■臓器・組織レベルと精神の経年変化
 臓器・組織レベル/骨組織/筋肉組織/眼/耳(視力)/精神ならびに行動

●別 表
【別表】
胎芽発育の過程/胎芽・胎児期における臨界期を示した模式図/出生児体重基準値(日本人の胎内発育曲線)/細胞増殖曲線(生育曲線)/年齢別血中エリスロポエチン量(mU/mL)/乳幼児身体発育値(平均値)性・年・月齢別/運動習慣者の割合/平均寿命と死亡率の推移(1935〜1984)/死因順位・死亡率(人工10万対),年次別/平均寿命の国際比較(主要36カ国)/35S−Metの組織蛋白への取り込みの模式図/悩みやストレス(複数回答)の有無およびその内容の割合‥12歳以上,性・年齢階級別‥/ヒト脳重量の加齢変化/ヒト大脳の加齢変化/神経画像法を用いた健常者脳の加齢変化/国民総生産高(GDP)の推移/所得階層別児童(男子)の身長/角質層内での水の存在形態/皮膚角質層の天然保湿因子(NMF)組成/皮膚角質層の天然保湿因子(NMF)中のアミノ酸類の組成(%)/MRIによる骨髄信号強度比の加齢変化

【別表生化学】
血清アルブミン(ALB)/血清総蛋白質値(TP)の加齢変化/アルカリホスファターゼ(ALP)の加齢変化/血清総コレステロール(TC)の加齢変化/血中ホルモン濃度の経年変化の特徴/血清リン脂質,トリグリセリド,遊離脂肪酸の加齢変化/各種腎機能の年代別平均値/腎機能に関係する血中生化学検査値の加齢変化/血清IgAの年齢別基準値/血清IgMの年齢別基準値/血清α2マクログロブリン基準範囲(成人)/α2マクログロブリンの加齢変化/NK細胞活性の正常値/正常髄液免疫グロブリン値/健康な日本人における年齢別EBV抗体陽性率/グルコースクリアランス能力の加齢変化

【別表栄養学】
体蛋白質合成量と年齢による変化/必須アミノ酸の必要量(FAO/WHO/UNU,1985)/必須アミノ酸の評点パターン(FAO/WHO/UNU,1985)/加齢による血圧の食塩感受性の変化/加齢による生活活動強度の変化/生活活動強度別エネルギー所要量(Kcal/日)(第6次改訂)/エネルギーの栄養素別摂取構成割合の年次推移/栄養素等摂取量と調査対象の平均栄養所要量(=100)との比較/蛋白質・脂質所要量(第6次改訂)/ビタミン摂取基準(第6次改訂)/無機質(ミネラル)摂取基準(第6次改訂)/肥満者(BMI≧25)とやせ(BMI<18.5)の者との割合/成人男性1人・1日当たり魚・畜産物消費量の推移(1912〜1931)/日本人の蛋白質摂取量年次推移(1人1日当たり)

【別表生理学】
睡眠リズムと年齢との関係/年齢階級別血圧の状況

■サロン
赤血球120日間280kmの旅の終焉/胎児は聞いている/育児/人生2乗説・人生忠臣蔵説/青春