BRAND NEW 心臓核医学 機能画像が病態を捉える

進歩著しい心臓核医学の最先端をフロントランナ−達が詳細解説!

編 集 西村 恒彦
定 価 8,800円
(8,000円+税)
発行日 2012/10/16
ISBN 978-4-307-07091-1

B5判・288頁・図数:118枚・カラー図数:105枚

在庫状況 あり

心臓核医学は機能画像診断法として臨床的有用性が確立され、さらに形態診断(CT/MR)との融合画像や分子イメ−ジングなど新しい展開を遂げつつある。「基礎」「症例」「展開」「エビデンス」「展望」の5部構成で、現時点での「心臓核医学のすべて」を網羅した内容となっている。心臓核医学に関わる循環器内科・外科医、放射線科・核医学科医および診療放射線技師の方々の座右の書として好適・必携の1冊。

『序』より
 近年、循環器領域の画像診断法の進歩には著しいものがあります。とりわけ、心臓核医学はここ四半世紀の間に機能画像診断法としてその臨床的有用性が確立されるとともに、最近では形態診断(CT/MR)との融合画像や分子イメージングなど新しい展開を遂げつつあります。
 本書は、機能画像(代謝および分子画像を含む)診断法としてユニークな心臓核医学が病態を的確に捉え、治療方針の決定や予後予測など循環器診療の中で多いに活用されるようにとの思いを込めて作成したものであります。そこで、本書のタイトルを『BRAND NEW心臓核医学─機能画像が病態を捉える』とさせていただきました。
 また本書は、心臓核医学の基礎から臨床そして将来展望に至るまで現時点での「心臓核医学のすべて」を網羅した内容となっています。
 本書の編纂に関しては、日頃から懇意にしていただいている心臓核医学の第一人者である汲田伸一郎教授(日本医大)、 玉木長良教授(北海道大)、 中嶋憲一教授(金沢大)および西村重敬教授(埼玉医大)の各先生方に御協力を仰ぎ、また執筆に関しては心臓核医学の第一線でご活躍されている先生方にお願いしました。
 このようにして出来あがった本書は、編者にとって40年間近く従事してきた心臓核医学の集大成といえるものになったと自負しております。
 本書を循環器内科・外科の先生方、放射線科・核医学科の医師および技師の先生方がテキストとして、あるいは辞書代わりに日常診療の折に触れご利用いただき、少しでも心臓核医学の普及および発展に寄与できれば編者にとって望外の喜びであります。
A.心臓核医学の基礎
 1.心臓核医学検査
 2.心筋血流SPECT
 3.左室および右室機能の評価
 4.心臓交感神経機能のイメ−ジング
 5.心筋脂肪酸代謝イメ−ジング
 6.99mTc-ピロリン酸(PYP)による心筋壊死イメ−ジング
 7.18F-フルオロデオキシグルコース (FDG) による心筋イメ−ジング

B.心臓核医学の実際
 1.負荷心筋血流SPECTが虚血重症度判定に有用であったCKD患者の一例
 2.PCI後のフォロ−アップ検査が新規病変検出に有効であった一例
 3.post stress stunningが認められた3枝病変の一例
 4.123I-BMIPPが虚血性心筋症の診断に有用であった重症心不全の一例
 5.123I-MIBGによる交感神経活性のモニタ−が有用であった拡張型心筋症の一例
 6.不整脈源性右室異形成症/心筋症(ARVD/C)の一例
 7.たこつぼ心筋障害の一例
 8.心サルコイド−シスの一例
 9.家族性肥大型心筋症(hypertrophic cardiomyopathy:HCM)の一例

C.心臓核医学の展開
 1.新しいデ−タ収集法
 2.新しいデ−タ解析法
 3.冠動脈CTとSPECTの融合
 4.他のモダリティとの比較

D.心臓核医学のエビデンス
 1.心臓核医学エビデンスの重要性と有用性
 2.虚血性心疾患の診断とリスク層別化
 3.虚血性心疾患の治療評価
 4.糖尿病
 5.慢性腎臓病
 6.心不全と突然死
 7.閉塞性下肢動脈硬化症
 8.非心臓手術の術前評価
 9.その他(心筋症、先天性心疾患など)

E.心臓核医学の展望
 1.循環器疾患および動脈硬化の分子イメ−ジング
 2.PETによる血管内皮機能の評価
 3.PETを用いた特異的イメ−ジング
 4.心臓核医学の将来展望

索引