第1集 サイエンスとアート

加我 君孝 / 高本 眞一
定 価 1,980円
(1,800円+税)
発行日 2002/05/25
ISBN 978-4-307-00431-2

B5判・96頁・図数:129枚

在庫状況 なし

“医の原点”は,科学や医学の技術面は大きな進歩をした現代であるが,ヒポクラテスから2500年も経た現在,ますます深く浸透したというより,ますます浅く,昏迷するばかりの様相である。本書は東京大学医学部の学生と職員に対して行われた特別講義シリーズ“医の原点”を集めたものである。著名な著者の一人一人が,力をこめて行った講義に大幅に手を加えたのが本書である。(序より)



1.医のサイエンスとアート−医学のいのちへのかかわり−
 日野原 重明(聖路加国際病院理事長)
■60余年の内科臨床から学んだこと
 疾病・病気の発生モデル
 16歳の少女の死
 真下内科での研究
 チーム医療
 臨床的リサーチ
 聖路加国際病院の災害時対応
 ウイリアム・オスラーとの出会い
 病名告知
 教育制度
■医のサイエンスとアート
 「死の研究」とホスピス
 Truth telling
 ホスピスと緩和ケア
 癌におけるサイエンスとアート
 患者への説明
 知識・技術と実践の技
 サイエンスとアートの分類
 医のサイエンスと医のアート
■講演後の質問に答えて
■医学・医療を志す学生に読んでおいてもらいたい本

2.米国の医療過誤対策と日本の医療
 北浜 昭夫(チューレン大学臨床外科教授)
■医療過誤とは何か,その分析と対策
■米国でのインフォームド・コンセントの使われ方と医事紛争との関係
■誤診と医療過誤
■救急医療と医療過誤
■薬剤投与による合併症と医療過誤
■講演後の質問に答えて

3.東京大学医学部のルーツとその後の展開
 加我 君孝(東京大学教授・医学部教育改革委員長)
■西洋医学の導入
 出島
 お玉ヶ池種痘所
 東京大学以前
 東京大学以降
 明治初の女性医師
■ドイツ医学に学ぶ
 ベルツ
 北里柴三郎
■第二次世界大戦と東京大学医学部
■米国医学に学ぶ
■卒業生に望むこと
■医学・医療を志す学生に読んでおいてもらいたい本