臨床放射線

心臓SPECT撮像装置の変遷

2015年04月号(60巻 04号)

企 画
定 価 2,700円
(本体2,500円+税)
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特集 心臓SPECT撮像装置のトレンド
はじめに(心臓SPECT撮像装置の変遷)
橋本 順
IQ-SPECTの技術的特性
近藤 千里
IQ-SPECTの臨床評価
堀口 順子
Discovery NM530cの技術的特性の検討
高橋 康幸
Discovery NM530cの臨床評価
宮川 正男
D-SPECTの技術的特性の検討
鈴木 康裕
D-SPECTの臨床評価
中里 良
■総説
膵炎後や腹部の手術後に生じる出血あるいは仮性動脈瘤に対する緊急インターベンショナルラジオロジー
安井 光太郎
術後に生じる消化管ヘルニア
後藤 雪乃
膵腫瘍のCT診断におけるピットフォールと注意すべき類似病変
佃 俊二
■診療
縦隔へ照射既往のある異時性第二肺癌に対する定位放射線治療成績の検討
山本 貴也
消化管出血に対する動脈塞栓術−術前CTの手技への影響に関する検討−
安井 大祐
■症例
CTガイド下生検にて診断し得た肺放線菌症の1例
石川 浩史
腹腔内出血をきたした胃GISTに対し動脈塞栓術を施行した1例
松本 顕佑
診断に難渋したpeliosis hepatisの1例
枝野 未來
回収困難なIVCフィルターに対してTIPS用メタルカニューラを用いて回収に成功した1例
雄山 一樹
■連載
今月の症例
八木 奈緒美
新・井の頭だより(32)  「イスラム国」
多田 信平
特集序文
編集後記
 畏れ多くも蓮尾金博先生の後任を拝命致しました東京大学の森でございます。本誌誕生60周年記念の年でもあり、中興の祖(自分で言うな)の重責を担い、身の引き締まる思いがします。思い起こせば私の最初の和文原著は本誌に投稿しており、その後も数々の論文を採用して頂きました。ゆえに、思い入れもひとしおです。投稿や症例を大切にする「臨床放射線」は特異な編集方針を持つ稀有な雑誌であり、今後も皆様の活発な投稿によって一緒に盛り立てて頂ければと切に願います。
 今月号の特集は橋本順編集委員が企画立案された「心臓SPECT 撮像装置のトレンド」です。米国のように冠動脈インターベンション前の虚血評価が厳密になれば、日本で伸び悩んでいる心臓核医学検査件数の回復が予想されます。CTやMRIでも機能評価はできるようになってきていますが、負荷心筋血流評価に関しては安全性や検査処理能力の点で核医学検査の方が勝ります。これを機会に、ぜひ進歩の現状を垣間見て下さい。
 総説では、安井光太郎論文が出血や仮性動脈瘤に対する緊急画像下治療について、後藤論文は術後の消化管ヘルニア、佃論文は膵腫瘍診断での注意点、安井大祐論文は画像下治療における術前CT の有用性が詳述されており、いずれも日常診療に直結した知識の整理に役立ちます。
 症例では、診断の難しかった石川論文の肺放線菌症や枝野論文のpeliosis hepatis、治療が上手くいった松本論文の胃GIST に対する動脈塞栓術や雄山論文のIVCフィルター回収が報告されており、これまた日常診療での大変さや喜びを誌上で実感できます。
今月の症例では毎回、画像診断の奥深さを思い知らされます。ありふれた疾患の稀な所見と、稀な疾患の典型的な所見とのどちらを重視するかは悩ましく、単なる絵合わせでは済まないキモがそこに存在します。
 そして、本誌を手にした私が何よりも真っ先に貪り読むのは多田信平先生の「新・井の頭だより」です。ただし、今回は非常に重い内容なので軽々しくコメントできません。
                                              森 墾