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肺癌診療ガイドライン ―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む― 2020年版 第6版
肺癌診療の急速進歩を反映した最新ガイドライン!

編 集 | 日本肺癌学会 |
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定 価 | 4,950円 (4,500円+税) |
発行日 | 2021/01/18 |
ISBN | 978-4-307-20419-4 |
B5判・496頁・カラー図数:30枚
在庫状況 | あり |
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分子標的治療の進展によるゲノム医療を用いた個別化治療の標準化、免疫療法の確立と併用治療の開発、放射線照射技術の進歩、手術支援ロボットの開発など、肺癌診療を取り巻く状況が常に進歩を遂げるなか、これらに素早く対応すべく大幅改訂が行われた。肺癌・悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍患者の予後延長とQOL向上をめざし、それぞれの診断および治療に関わる推奨を明らかにした最新ガイドラインである。
第1部 肺癌診療ガイドライン2020年版
■肺癌の分類
I.肺癌の診断
総論.肺癌の診断
1.検出方法
2.質的画像診断
3.確定診断
4.病理・細胞診断
総論.肺癌の病理・細胞診断
5.病期診断
6.分子診断
II.非小細胞肺癌(NSCLC)
・樹形図
1.外科治療
総論.肺癌に対する外科治療
1-1.手術適応
1-1-1.手術適応(術前呼吸機能・循環機能評価)
1-1-2.手術適応(臨床病期I-II期)
1-1-3.手術適応(臨床病期III期)
1-2.リンパ節郭清
1-3.T3臓器合併切除(肺尖部胸壁浸潤癌以外)
1-4.気管支・肺動脈形成
1-5.同一肺葉内結節
1-6.他肺葉内結節
1-7.異時性多発癌
1-8.臨床病期I期非小細胞肺癌に対する胸腔鏡補助下肺葉切除、ロボット支援下肺葉切除
1-9.外科切除後の経過観察、術後患者の禁煙
1-10.低悪性度肺腫瘍
2.光線力学的治療法
3.放射線治療基本的事項
総論.放射線治療における基本的事項の推奨にあたって
4.周術期
総論.周術期における治療方針
4-1.術前治療
4-2.術後補助化学療法
4-3.術後照射
◆レジメン:非小細胞肺癌の術後補助化学療法
5.I-II期非小細胞肺癌の放射線療法
総論.I-II期非小細胞肺癌における放射線治療
6.III期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌
総論.III期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌における治療方針
6-1.III期非小細胞肺癌
6-1-1.化学放射線療法
6-2.肺尖部胸壁浸潤癌
◆レジメン:III期非小細胞肺癌の同時併用
7.IV期非小細胞肺癌
総論.IV期非小細胞肺癌における薬物療法の意義とサブグループ別の治療方針
7-1.ドライバー遺伝子変異/転座陽性
7-1-1.遺伝子変異/転座陽性の治療方針
7-1-2.EGFR遺伝子変異陽性
■EGFR遺伝子変異陽性の一次治療:エクソン19欠失またはL858R変異陽性
■EGFR遺伝子変異陽性の一次治療:エクソン18-21変異(エクソン19欠失・L858R変異を除く)
■EGFR遺伝子変異陽性の二次治療以降
7-1-3.ALK融合遺伝子陽性
■ALK融合遺伝子陽性の一次治療
■ALK融合遺伝子陽性の二次治療以降
7-1-4.ROS1融合遺伝子陽性
7-1-5.BRAF遺伝子変異陽性
7-1-6.MET遺伝子変異陽性
7-1-7.NTRK融合遺伝子陽性
7-2.PD-L1 TPS 50%以上
7-3.ドライバー遺伝子変異/転座陰性、PD-L1 TPS 50%未満、もしくは不明
7-3-1.ドライバー遺伝子変異/転座陰性、PD-L1 TPS 50%未満、もしくは不明の一次治療
7-3-2.ドライバー遺伝子変異/転座陰性の二次治療以降
◆レジメン:IV期非小細胞肺癌
8.転移など各病態に対する治療
総論.転移など各病態に対する治療方針
8-1.骨転移
8-2.脳転移
8-3.胸部病変に対する緩和的放射線治療
8-4.癌性胸膜炎
8-5.癌性心膜炎
◆レジメン:転移など各病態に対する治療
III.小細胞肺癌(SCLC)
総論.小細胞肺癌の治療方針
1.限局型小細胞肺癌(LD-SCLC)
■樹形図
◆レジメン:限局型小細胞肺癌
2.進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)
■樹形図
◆レジメン:進展型小細胞肺癌
3.予防的全脳照射(PCI)
◆レジメン:予防的全脳照射(PCI)
4.再発小細胞肺癌
■樹形図
◆レジメン:再発小細胞肺癌
IV.緩和ケア
総論.肺癌の緩和ケアについて
1.緩和ケア
第2部 悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン2020年版
総論.悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン2020年版を利用するにあたり
■悪性胸膜中皮腫の分類
I.診断
1.画像診断
2.確定診断
3.病理診断
4.病期診断
II.治療
1.外科治療
2.放射線治療
3.内科治療
3-1.周術期
3-2.進行期
4.緩和治療
第3部 胸腺腫瘍診療ガイドライン2020年版
総論.胸腺上皮性腫瘍
■胸腺上皮性腫瘍の病期分類
■樹形図
I.診断
1.臨床症状と血液検査
2.存在診断と画像的鑑別診断
3.確定診断
4.病期診断
II.治療
1.外科治療
1-1.外科治療I-II期
1-2.外科治療III期
1-3.外科治療IV期
2.放射線治療
■胸腺上皮性腫瘍に対する放射線治療の基本事項
3.薬物療法
3-1.胸腺腫に対する薬物療法
3-2.胸腺癌に対する薬物療法
◆レジメン:胸腺腫・胸腺癌に対する薬物療法
4.再発腫瘍の治療
5.治療後の経過観察
6.偶発的に発見された小さな前縦隔病変への対応
III.病理診断
1.病理診断
■病理診断
付.シスプラチン投与におけるショートハイドレーション法の手引き
索引
■肺癌の分類
I.肺癌の診断
総論.肺癌の診断
1.検出方法
2.質的画像診断
3.確定診断
4.病理・細胞診断
総論.肺癌の病理・細胞診断
5.病期診断
6.分子診断
II.非小細胞肺癌(NSCLC)
・樹形図
1.外科治療
総論.肺癌に対する外科治療
1-1.手術適応
1-1-1.手術適応(術前呼吸機能・循環機能評価)
1-1-2.手術適応(臨床病期I-II期)
1-1-3.手術適応(臨床病期III期)
1-2.リンパ節郭清
1-3.T3臓器合併切除(肺尖部胸壁浸潤癌以外)
1-4.気管支・肺動脈形成
1-5.同一肺葉内結節
1-6.他肺葉内結節
1-7.異時性多発癌
1-8.臨床病期I期非小細胞肺癌に対する胸腔鏡補助下肺葉切除、ロボット支援下肺葉切除
1-9.外科切除後の経過観察、術後患者の禁煙
1-10.低悪性度肺腫瘍
2.光線力学的治療法
3.放射線治療基本的事項
総論.放射線治療における基本的事項の推奨にあたって
4.周術期
総論.周術期における治療方針
4-1.術前治療
4-2.術後補助化学療法
4-3.術後照射
◆レジメン:非小細胞肺癌の術後補助化学療法
5.I-II期非小細胞肺癌の放射線療法
総論.I-II期非小細胞肺癌における放射線治療
6.III期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌
総論.III期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌における治療方針
6-1.III期非小細胞肺癌
6-1-1.化学放射線療法
6-2.肺尖部胸壁浸潤癌
◆レジメン:III期非小細胞肺癌の同時併用
7.IV期非小細胞肺癌
総論.IV期非小細胞肺癌における薬物療法の意義とサブグループ別の治療方針
7-1.ドライバー遺伝子変異/転座陽性
7-1-1.遺伝子変異/転座陽性の治療方針
7-1-2.EGFR遺伝子変異陽性
■EGFR遺伝子変異陽性の一次治療:エクソン19欠失またはL858R変異陽性
■EGFR遺伝子変異陽性の一次治療:エクソン18-21変異(エクソン19欠失・L858R変異を除く)
■EGFR遺伝子変異陽性の二次治療以降
7-1-3.ALK融合遺伝子陽性
■ALK融合遺伝子陽性の一次治療
■ALK融合遺伝子陽性の二次治療以降
7-1-4.ROS1融合遺伝子陽性
7-1-5.BRAF遺伝子変異陽性
7-1-6.MET遺伝子変異陽性
7-1-7.NTRK融合遺伝子陽性
7-2.PD-L1 TPS 50%以上
7-3.ドライバー遺伝子変異/転座陰性、PD-L1 TPS 50%未満、もしくは不明
7-3-1.ドライバー遺伝子変異/転座陰性、PD-L1 TPS 50%未満、もしくは不明の一次治療
7-3-2.ドライバー遺伝子変異/転座陰性の二次治療以降
◆レジメン:IV期非小細胞肺癌
8.転移など各病態に対する治療
総論.転移など各病態に対する治療方針
8-1.骨転移
8-2.脳転移
8-3.胸部病変に対する緩和的放射線治療
8-4.癌性胸膜炎
8-5.癌性心膜炎
◆レジメン:転移など各病態に対する治療
III.小細胞肺癌(SCLC)
総論.小細胞肺癌の治療方針
1.限局型小細胞肺癌(LD-SCLC)
■樹形図
◆レジメン:限局型小細胞肺癌
2.進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)
■樹形図
◆レジメン:進展型小細胞肺癌
3.予防的全脳照射(PCI)
◆レジメン:予防的全脳照射(PCI)
4.再発小細胞肺癌
■樹形図
◆レジメン:再発小細胞肺癌
IV.緩和ケア
総論.肺癌の緩和ケアについて
1.緩和ケア
第2部 悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン2020年版
総論.悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン2020年版を利用するにあたり
■悪性胸膜中皮腫の分類
I.診断
1.画像診断
2.確定診断
3.病理診断
4.病期診断
II.治療
1.外科治療
2.放射線治療
3.内科治療
3-1.周術期
3-2.進行期
4.緩和治療
第3部 胸腺腫瘍診療ガイドライン2020年版
総論.胸腺上皮性腫瘍
■胸腺上皮性腫瘍の病期分類
■樹形図
I.診断
1.臨床症状と血液検査
2.存在診断と画像的鑑別診断
3.確定診断
4.病期診断
II.治療
1.外科治療
1-1.外科治療I-II期
1-2.外科治療III期
1-3.外科治療IV期
2.放射線治療
■胸腺上皮性腫瘍に対する放射線治療の基本事項
3.薬物療法
3-1.胸腺腫に対する薬物療法
3-2.胸腺癌に対する薬物療法
◆レジメン:胸腺腫・胸腺癌に対する薬物療法
4.再発腫瘍の治療
5.治療後の経過観察
6.偶発的に発見された小さな前縦隔病変への対応
III.病理診断
1.病理診断
■病理診断
付.シスプラチン投与におけるショートハイドレーション法の手引き
索引
2020年版 序
肺癌診療ガイドライン2020年版―悪性胸膜中皮腫・胸膜腫瘍含む―の発刊にあたりご挨拶申し上げます。
我が国の肺癌診療ガイドラインは、診療ガイドラインの世界標準であり、日本医療機能評価機構の医学情報サービスMinds診療ガイドライン作成マニュアルも準拠しているGRADEシステムに対応しております。EBMに基づくことは当然でありますが、コンセンサスベースで、臨床現場の問いに答える形をとることにより、エビデンスが十分に生まれない部分にも対応する実践的ガイドラインになったと考えます。本ガイドラインは、急速な進歩を反映すべく、毎年WEB上で公開、隔年で冊子化を行っておりますが、今回2020年版は冊子版改訂とし、最近の進歩を反映して大幅な改訂を行っております。一層、読者の皆様のお役に立つものに育てていくために広くご意見をいただければ幸いです。
肺癌診療は、分子標的治療の進展によるゲノム医療を用いた個別化治療の標準化、免疫療法の確立と併用治療の開発、放射線照射技術の進歩、手術支援ロボットの開発など、大きな変化の時代を迎えました。ビッグデータ利用、人工知能、仮想現実、拡張現実などの新しいテクノロジーが速度を上げ進歩しており、今後、この数年の間に、より大きな変貌が予測されています。このような時代の診療の拠り所として、診療ガイドラインの意義が一層高まっていると考えます。コンセンサス形成におけるビッグデータ利用、診療ガイドラインの客観的評価、透明性の確保など、ガイドラインに関する今後の進歩を十分に意識しつつ、「肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸膜腫瘍含む-」は、進化していきます。
また、日本肺癌学会では、この肺癌診療ガイドラインに準じた患者さん向けの「患者さんのための肺がんガイドブック―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍を含む―2019年版」を初めて出版いたしました。また、2020年度改訂版を作成中であります。医療情報があふれる情報化社会において、患者さんおよびご家族に対して適切な医療情報を提供できるものと考えています。
最後になりますが、今回の本ガイドライン作成にご尽力いただいた各委員会、小委員会の皆様に深甚なる感謝の意を表します。
2020年11月
特定非営利活動法人日本肺癌学会
理事長 弦間 昭彦
ガイドライン検討委員会
委員長 滝口 裕一
肺癌診療ガイドライン2020年版―悪性胸膜中皮腫・胸膜腫瘍含む―の発刊にあたりご挨拶申し上げます。
我が国の肺癌診療ガイドラインは、診療ガイドラインの世界標準であり、日本医療機能評価機構の医学情報サービスMinds診療ガイドライン作成マニュアルも準拠しているGRADEシステムに対応しております。EBMに基づくことは当然でありますが、コンセンサスベースで、臨床現場の問いに答える形をとることにより、エビデンスが十分に生まれない部分にも対応する実践的ガイドラインになったと考えます。本ガイドラインは、急速な進歩を反映すべく、毎年WEB上で公開、隔年で冊子化を行っておりますが、今回2020年版は冊子版改訂とし、最近の進歩を反映して大幅な改訂を行っております。一層、読者の皆様のお役に立つものに育てていくために広くご意見をいただければ幸いです。
肺癌診療は、分子標的治療の進展によるゲノム医療を用いた個別化治療の標準化、免疫療法の確立と併用治療の開発、放射線照射技術の進歩、手術支援ロボットの開発など、大きな変化の時代を迎えました。ビッグデータ利用、人工知能、仮想現実、拡張現実などの新しいテクノロジーが速度を上げ進歩しており、今後、この数年の間に、より大きな変貌が予測されています。このような時代の診療の拠り所として、診療ガイドラインの意義が一層高まっていると考えます。コンセンサス形成におけるビッグデータ利用、診療ガイドラインの客観的評価、透明性の確保など、ガイドラインに関する今後の進歩を十分に意識しつつ、「肺癌診療ガイドライン-悪性胸膜中皮腫・胸膜腫瘍含む-」は、進化していきます。
また、日本肺癌学会では、この肺癌診療ガイドラインに準じた患者さん向けの「患者さんのための肺がんガイドブック―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍を含む―2019年版」を初めて出版いたしました。また、2020年度改訂版を作成中であります。医療情報があふれる情報化社会において、患者さんおよびご家族に対して適切な医療情報を提供できるものと考えています。
最後になりますが、今回の本ガイドライン作成にご尽力いただいた各委員会、小委員会の皆様に深甚なる感謝の意を表します。
2020年11月
特定非営利活動法人日本肺癌学会
理事長 弦間 昭彦
ガイドライン検討委員会
委員長 滝口 裕一