肺癌診療ガイドライン 2018年版 第5版 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む

治療分野の急速進歩を反映した最新ガイドライン!

編 集 日本肺癌学会
定 価 4,536円
(4,200円+税)
発行日 2018/12/01
ISBN 978-4-307-20391-3

B5判・420頁・カラー図数:30枚

在庫状況 あり

ドライバー遺伝子の多様化、新規薬剤、臨床試験データのアップデートに迅速対応した。肺癌、悪性胸膜中皮腫、胸腺腫瘍の全領域において新推奨方式GRADEを採用し、診療上重要度の高いクリニカルクエスチョン(CQ)を設け、それぞれの診療方針を評価した。
診断および治療による益と害のバランスを踏まえ、さらには医師とともに薬剤師、看護師、患者代表が評価に加わった新しいガイドラインである。
医療従事者と患者のコミュニケーション・ツールとして肺癌診療の拠りどころとなる一冊。
第1部 肺癌診療ガイドライン 2018年版

肺癌の分類

I.肺癌の診断
 総論.肺癌の診断
 1.検出方法
 2.質的画像診断
 3.確定診断
 4.病理・細胞診断
 5.病期診断
 6.分子診断

II.非小細胞肺癌(NSCLC)
 ・樹形図
 1.外科治療
  総論.肺癌に対する外科治療
  1-1.手術適応
   1-1-1.手術適応(術前呼吸機能・循環機能評価)
   1-1-2.手術適応(臨床病期I-II期)
   1-1-3.手術適応(臨床病期III期)
  1-2.リンパ節郭清
  1-3.T3臓器合併切除(肺尖部胸壁浸潤癌以外)
  1-4.気管支・肺動脈形成
  1-5.同一肺葉内結節
  1-6.他肺葉内結節
  1-7.異時性多発癌
  1-8.胸腔鏡補助下肺葉切除、ロボット支援下肺葉切除
  1-9.術後経過観察
  1-10.低悪性度肺腫瘍(カルチノイド、粘表皮癌、腺様嚢胞癌)
 2.光線力学的治療法
 3.放射線治療基本的事項
 4.周術期
  4-1.術前治療
  4-2.術後補助化学療法
  4-3.術後放射線療法
 5.I-II期非小細胞肺癌の放射線療法
 6.III期非小細胞肺癌・肺尖部胸壁浸潤癌
  6-1.III期非小細胞肺癌
   6-1-1.化学放射線療法
   6-1-2.放射線単独療法
  6-2.肺尖部胸壁浸潤癌
 7.IV期非小細胞肺癌
  7-1.ドライバー遺伝子変異/転座陽性
   7-1-1.遺伝子変異陽性の治療方針(非扁平上皮癌)
   7-1-2.EGFR遺伝子変異陽性(非扁平上皮癌)
   7-1-3.ALK遺伝子転座陽性(非扁平上皮癌)
   7-1-4.ROS1遺伝子転座陽性(非扁平上皮癌)
   7-1-5.BRAF遺伝子変異陽性(非扁平上皮癌)
   7-1-6.遺伝子変異陽性(扁平上皮癌)
  7-2.PD-L1陽性細胞50%以上
  7-3.ドライバー遺伝子変異/転座陰性、PD-L1陽性細胞50%未満、もしくは不明
   7-3-1.ドライバー遺伝子変異/転座陰性、PD-L1陽性細胞50%未満、もしくは不明の一次治療
   7-3-2.ドライバー遺伝子変異/ 転座陰性の二次治療以降
 8.転移など各病態に対する治療
  8-1.骨転移
  8-2.脳転移
  8-3.胸部病変に対する緩和的放射線治療
  8-4.癌性胸膜炎
  8-5.癌性心膜炎
 
III.小細胞肺癌(SCLC)
 総論.小細胞肺癌の治療方針
 1.限局型小細胞肺癌(LD-SCLC)
 2.進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)
 3.予防的全脳照射(PCI)
 4.再発小細胞肺癌


第2部 悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン 2018年版

総論.悪性胸膜中皮腫診療ガイドライン2018年版を利用するにあたり
悪性胸膜中皮腫の分類

I.診断
 1.臨床症状、危険因子
 2.診断方法
 3.病理診断
 4.画像診断

II.治療
 1.外科治療
 2.放射線療法
 3.化学療法
  3-1.周術期
  3-2.進行期
 4.緩和医療


第3部 胸腺腫瘍診療ガイドライン 2018年版

総論.胸腺上皮性腫瘍
胸腺上皮性腫瘍の病期分類
樹形図

I.診断
 1.臨床症状と血液検査
 2.存在診断と画像的鑑別診断
 3.確定診断
 4.病期診断

II.治療
 1.外科治療
  1-1.外科治療I-II期
  1-2.外科治療III期
  1-3.外科治療IV期
 2.放射線治療
 3.化学療法
  3-1.胸腺腫に対する化学療法
  3-2.胸腺癌に対する化学療法
 4.治療後の経過観察
 5.再発腫瘍の治療
 
III.病理診断
 1.病理診断


付.シスプラチン投与におけるショートハイドレーション法の手引き
索引
 肺癌診療ガイドライン2018年版―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む―の発刊にあたりご挨拶申し上げます。
 わが国の肺癌診療ガイドラインは、2003年、2005年に初版、改訂第2版がそれぞれ発行されました。2011年以降は重要なエビデンスへの対応を迅速に行うため、毎年Web上で公開してまいりました。2014年にはガイドラインの整備が一段落したため冊子体が発刊され、2年毎の冊子化を計画し、2016年末に2016年版を発刊しましたが、免疫療法や分子標的治療分野の急速な進歩を反映すべく、2017年にもIV期非小細胞肺癌の薬物療法の分冊を発刊致しました。
 診療ガイドラインの世界標準としてGRADEシステムがあり、日本医療機能評価機構の医療情報サービスMindsの診療ガイドライン作成マニュアルもこれに準拠しております。これまでの肺癌診療ガイドラインはこのシステムに沿っていないことが課題となっておりましたが、昨年の薬物療法のガイドラインからGRADEをとり入れました。今回は他の領域についてもGRADEに準拠した最初の肺癌診療ガイドラインです。同じエビデンスであっても従来の記載や推奨度分類とはかなり異なっており、少し戸惑われることがあるかもしれません。読者の皆様からは本ガイドラインをより使いやすい役に立つものに育てて行くための忌憚のないご意見を広く承りたいと考えております。
 最新の情報をシステマティックにレビューした上に作成された本ガイドラインは、診療に有用というだけでなく、教育や研究のツールとしても最上級のものであると思いますので、折に触れご参照いただければ幸甚に存じます。
 末筆となりましたが、本ガイドラインの作成のために、忙しい業務のかたわら週末あるいは深夜など私的な時間までも削ってご尽力いただいたガイドライン委員の皆様に深甚なる感謝の意を表します。また気管支鏡の部分については日本呼吸器内視鏡学会学術委員会の協力を頂きましたことをご報告するとともに、委員の先生方へ謝意を表したいと思います。


2018年11月
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
理事長 光冨 徹哉
ガイドライン検討委員会
委員長 山本 信之