がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン2011年版

緩和ケアに携わる医療者必携! 緩和医療ガイドラインの第3弾!

編 集 日本緩和医療学会 緩和医療ガイドライン作成委員会
定 価 2,160円
(2,000円+税)
発行日 2011/07/27
ISBN 978-4-307-10156-1

B5判・122頁・図数:10枚

在庫状況 なし

緩和医療の実践において重要な課題の一つである呼吸器症状の緩和に関するガイドライン。呼吸困難はがん患者の半数程度に生じるとされており、苦痛度も極めて高く、臨床現場で迅速かつ十分な対応を迫られることが多い。本書では呼吸困難について11の臨床疑問を用意し、酸素療法・薬物療法それぞれにエビデンスに基づく治療指針を示した。さらに悪性胸水、咳嗽、死前喘鳴については「関連する特定の病態」として取扱い、治療選択の考え方などを呈示した。

『発刊にあたって』より
 日本緩和医療学会は1996年に創設され16年目を迎えています。「がんやその他の治癒困難な病気の全過程において、人々のQOLの向上を目指し、緩和医療を発展させるための学際的かつ学術的研究を促進し、その実践と教育を通して社会に貢献する」ことを目的として、さまざまな活動をしてきました。これまでに「がん疼痛」「鎮静」「輸液」「補完代替医療」のガイドラインの刊行、「EPEC-O(Education for Palliative Care and End of Life Care-Oncology)トレナーズワークショップ」「緩和ケア指導者研修会・緩和ケア研修会」「ELNEC-J(End-of-Life Nursing Education Consortium Japan)指導者養成プログラム」の開催、専門医・暫定指導医・認定研修施設の認定などに取り組んできました。これらの活動は、多くの会員の方々の献身的な働きによって進められ、緩和医療は普及・啓発の観点から飛躍的な成長を遂げました。今後、緩和医療の普及・啓発だけではなく、緩和医療の専門性を深めることと緩和医療の研究を推進することを目指し、新たな活動を展開していきます。
 この度、緩和医療の実践において重要な課題の一つである呼吸器症状と消化器症状の緩和について、適切な診療が行われることを目的として、『がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン 2011 年版』と『がん患者の消化器症状の緩和に関するガイドライン 2011 年版』を作成し、ここに同時に刊行する運びとなりました。両ガイドラインは、緩和医療ガイドライン作成委員会呼吸器症状、消化器症状ガイドライン作業部会が「診療ガイドラインの作成の手順」に準じて作成しました。エビデンスレベルと推奨の強さに関しては、日本緩和医療学会緩和医療ガイドライン作成委員会編『がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン 2010 年版』と同様の手順で行い、AGREE評価法(Appraisal of Guidelines for Research & Evaluation instrument)に従って評価しています。本ガイドラインが、緩和医療に携わる医療従事者の診療に役立ち、患者・家族のQOLの向上につながることを願っています。

I章 はじめに
1.ガイドラインの目的
2.ガイドラインの使用上の注意
 1.使用上の注意
 2.構成とインストラクション
 3.他の教育プログラムとの関係
 4.本ガイドラインの限界と今後の検討課題、定期的な再検討の必要性
3.推奨の強さとエビデンスレベル
 1.エビデンスレベル
 2.推奨の強さ
 3.推奨の強さとエビデンスレベルの臨床的意味
4.用語の定義と概念

II章 背景知識
1.呼吸困難のメカニズム
 1.呼吸の調節機構
 2.呼吸困難の発生
 3.呼吸困難の発生、認知、表出のメカニズム
2.呼吸不全の病態生理
 1.呼吸不全
 2.換気障害
3.呼吸困難の原因
 1.呼吸困難の原因
4.呼吸困難の評価
 1.使用が推奨されている評価尺度
 2.医療者による呼吸困難の評価
 3.まとめ
5.身体所見と検査
 1.問診
 2.身体所見
 3.検査所見
6.薬剤の解説
 1.オピオイド
 2.コルチコステロイド
 3.ベンゾジアゼピン系抗不安薬
 4.気管支拡張薬

III章 推奨
■推奨の概要
1.酸素療法
 ●呼吸困難を訴えているがん患者に、酸素吸入は有効か?
2.薬物療法
 1.モルヒネ
  ●呼吸困難を訴えているがん患者に、モルヒネは有効か?
 2.モルヒネ以外のオピオイド
  ●呼吸困難を訴えているがん患者に、モルヒネ以外のオピオイド(コデイン、オキシコドン、フェンタニル)は有効か?
 3.コルチコステロイド
  ●呼吸困難を訴えているがん患者に、コルチコステロイドの全身投与は有効か?
 4.ベンゾジアゼピン系薬
  ●呼吸困難を訴えているがん患者に、ベンゾジアゼピン系薬は有効か?
 5.フロセミド吸入
  ●呼吸困難を訴えているがん患者に、フロセミドの吸入投与は有効か?

IV章 関連する特定の病態の治療と非薬物療法
1.特定の病態に対する治療
 1.悪性胸水
  1)定義
  2)疫学
  3)原因
  4)治療
  5)治療選択の考え方
 2.咳嗽
  1)定義
  2)疫学
  3)他症状との関連、合併症
  4)原因と分類
  5)治療
  6)まとめ
 3.死前喘鳴
  1)定義
  2)疫学
  3)原因と分類
  4)薬物療法
  5)非薬物療法・看護ケア
  6)輸液の調整
  7)まとめ
2.非薬物療法
 1.看護ケア
  1)呼吸法のトレーニング
  2)送風
  3)看護師によるフォローアッププログラム
  4)身体的・精神的側面のサポートを統合した呼吸困難マネジメントプログラム
  5)ケアマネジメント
  6)音楽を聴きながらの歩行やエクササイズ:DAS(distractive.auditory.stimuli)
  7)まとめ
 2.リハビリテーション
  1)呼吸リハビリテーションの目的
  2)対象
  3)呼吸リハビリテーションの構成要素
  4)がん患者に対する呼吸リハビリテーション
 3.精神療法
  1)呼吸困難に対する精神療法
  2)まとめ
 4.リラクセーション
  1)リラクセーション法を含む複合的介入方法
  2)単独介入としてのリラクセーション法
  3)まとめ
 5.補完代替医療
  1)リフレクソロジー
  2)鍼灸
  3)指圧
  4)補完代替医療の位置づけ
  5)まとめ

V章 資料
1.作成過程
 1.概要
 2.臨床疑問の設定
 3.系統的文献検索
 4.ガイドラインと教科書
 5.妥当性の検証
 6.日本緩和医療学会の承認
2.文献検索式
3.海外他機関によるガイドラインの要約
 1.NCCNの緩和ケアに関するガイドライン(2009、NCCN)
 2.緩和ケア:エビデンスに基づいたACCPの臨床ガイドライン(2003、Chest)
 3.肺がんの緩和ケア:エビデンスに基づいたACCPの臨床ガイドライン(2007、Chest)
 4.肺がんに伴う慢性咳嗽:エビデンスに基づいたACCPの臨床ガイドライン(2006、Chest)
 5.終末期患者の緩和ケア:エビデンスに基づいたACPの臨床ガイドライン(2008)
 6.がん患者の倦怠感、食欲不振、うつ、呼吸困難に対するエビデンスに基づく推奨(2008、JCO)
 7.がんによる呼吸困難に対するエビデンスに基づいた対処法(2007、ONS)
4.今後の検討課題
 1.今回のガイドラインでは、対応しなかったこと
 2.用語の定義、背景知識
 3.今後の検討や、新たな研究の必要なこと
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2010年発行の「疼痛ガイドライン」「鎮静ガイドライン」に引き続き,緩和医療ガイドラインの第3弾「がん患者の呼吸器症状の緩和に関するガイドライン」が電子書籍になりました。書籍の全文・全図表を収録。さらに検索機能,メモ入力,ブックマーク登録,PubMedへのリンク機能など,電子書籍ならではの便利な機能が搭載。臨床現場での指針として是非ご活用ください。
(販売元:M2Plus)

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