PT・OTのための臨床技能とOSCE コミュニケーションと介助・検査測定 編 第2版

ますます高まるOSCEのニーズに対応した第2版、便利なWEB動画付きで待望の登場!

監 修 才藤 栄一
編 集 金田 嘉清 / 冨田 昌夫 / 大塚 圭 / 杉山 智久
前田 晃子
鈴木 めぐみ
鈴木 由佳理
土山 和大
山田 将之
定 価 6,050円
(5,500円+税)
発行日 2019/04/24
ISBN 978-4-307-75055-4

A4判・452頁

在庫状況 あり

初版同様、コミュニケーションと介助(レベル1)、検査測定(レベル2)で構成。各項目の前半部に技能の解説とOSCE実施の手順のポイント、後半部にOSCE課題を配置。全編撮り下ろしのOSCE課題に対応の動画をWeb配信。また、OSCE実施時の模擬患者、採点者の注意点や環境設定のポイントがすぐにわかる「OSCE担当者確認事項」を加えた。各項目をより最新の療法士教育の動向を踏まえた内容にアップグレード。指定規則の改正でますますニーズが高まるOSCEの最適の教本。

【Web動画配信サービス】
本書をご購入いただいた方は「レベル1」「レベル2」各項目の「OSCE課題」に対応する動画を視聴できます。また、本書巻末に掲載の「採点シート集」もダウンロードいただけます。
本書に記載の「パスワード」を入力してログインしてください。


【関連書籍】機能障害・能力低下への介入 編
本書の使い方

客観的臨床能力試験 (OSCE) とは
1 理学療法士・作業療法士の現状
2 COSPIRE(コスパイア)─療法士が生まれる場のあり方
3 OSCEの概要
4 OSCEの実施における要点

レベル1
1 標準予防策(スタンダードプレコーション)
   手指消毒と機器(道具)の扱い方
2 リスク管理
3 コミュニケーション技法
   患者とのラポール形成
4 ホットパック実施の補助
5 上肢管理(三角巾の装着)
6 下肢装具の装着介助
7 車椅子の駆動介助
8 移乗介助

レベル2
1 療法士面接
2 面接所見からの高次脳機能障害の推測
3 脈拍と血圧の測定
4 呼吸パターンと動脈血酸素飽和度の評価
5 関節可動域測定
6 筋力測定
7 形態測定
8 整形外科疾患別検査
9 筋の触診
10 感覚検査
11 反射検査(腱反射・病的反射)
12 脳神経検査
13 脳卒中の麻痺側運動機能の評価
14 構音障害のスクリーニング
15 摂食嚥下障害のスクリーニング
16 運動失調検査
17 立位バランスの評価
18 下肢装具・歩行補助具の調整

採点シート集
〔レベル1〕
1-3. コミュニケーション技法
1-4. ホットパック実施の補助
1-5. 三角巾の装着
1-6. 短下肢装具の装着介助
1-7. 車椅子の駆動介助
1-8. 移乗介助(2人介助):上肢担当者
1-8. 移乗介助(2人介助):下肢担当者

〔レベル2〕
2-1. 療法士面接
2-2. 面接所見からの高次脳機能障害の推測
2-3. 脈拍と血圧の測定
2-4. 呼吸パターンと動脈血酸素飽和度の評価
2-5. 関節可動域測定(上肢:肩関節外転)
2-5. 関節可動域測定(手指:示指PIP関節屈曲)
2-5. 関節可動域測定(下肢:股関節屈曲)
2-6. MMT(上肢)
2-6. HHDを用いた測定(上肢)
2-6. MMT(手指)
2-6. MMT(下肢)
2-6. HHD を用いた測定(下肢)
2-7. 前腕周径
2-7. 下肢長
2-8. drop arm test
2-8. 下肢伸展挙上テスト
2-9. 筋の触診
2-10. 触覚検査
2-10. 受動運動覚検査
2-11. 反射検査(腱反射・病的反射)
2-12. 視野検査
2-13. Brunnstrom Recovery Stage(BRS)
2-13. SIAS(麻痺側運動機能の評価)
2-14. 構音障害のスクリーニング
2-15. 摂食嚥下障害のスクリーニング
2-16. 運動失調検査
2-17. 立位バランスの評価
2-18. 下肢装具の調整
第2版の序

 2018年10月、19年ぶりに理学療法士作業療法士養成施設指定規則が改正されました。現在、全国の養成校が対応への準備を始めています。この改正では、臨床実習の重要性が強調され、「臨床実習前及び臨床実習後の評価」が必須要件として明記されています。
 藤田医科大学リハビリテーション部門(藤田リハ)の一翼を担う藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科(旧・藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科)では、2004年、学科開設の際、臨床中心主義を掲げて中核システム「COSPIRE(Clinical-Oriented System for Progression & Innovation of Rehabilitation Education)」を定義しました。その際、治療技術の精緻化と標準化のため、医学生向けに普及しつつあったOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)を療法士版として開発し学習体系に組み込みました。
 技術は、文字では記載しにくい性質を有するとともに、文字で示す概念がその理解を促進するという側面も持っています。OSCEは、試験課題という役割を超えて、現存するもののなかで合理的と思われる答えを画像と文字で示す有力な方法論です。私たちのOSCE は、卒前教育はもちろん、卒後教育として、大学病院のみならず関連施設でも活用されています。
 その経験をもとに2015年には「コミュニケーションと介助・検査測定編」、2017年には「機能障害・能力低下への介入編」という教科書2冊を出版しました。学生や若手療法士が身につけるべき技能を概ね網羅したこの2冊は技術の標準化と精緻化に役立っています。また、多くの養成校にもご活用頂いており、嬉しい限りです。
 今回の改訂では、2015年に出版した直後から検討を重ね、課題と採点基準、動画コンテンツに関して改善を図りました。ぜひ、この新版を実際にご覧ください。

 最後に予告的ご案内をひとつ。現在、藤田リハでは、訓練(練習)の定量化のため、ELF(Exercise Log in FHUR)という課題内容を5分単位で詳細に記載する記録システムを開発中です。従来、見過ごされてきた「治療の質」を「時間という量」で記載するこの記録システムは、既に長い歴史を有する藤田リハデータベース Clover(qpdb:Quantifi ed Prognostication by using Data-Base)と組み合わさり、帰結予測精度の向上とともに治療の精緻化・標準化に役立つと考えています。

 私たちの作品が、多くの学生や若手療法士の学習とリハビリテーション医療の発展の一助になることを願っています。

2019年春
藤田医科大学学長
藤田医科大学リハビリテーション部門代表
藤田医科大学医学部リハビリテーション医学I 講座
才藤 栄一