湿疹皮膚炎群湿疹皮膚炎群強い痒みを伴う孤立性の丘疹または結節を主徴とする反応性皮膚疾患である。Th2サイトカイン,IL—17,IL—22,好塩基球,マスト細胞などが病態では重要である。難治の場合には,生物学的製剤を使用する。にも該当しないもので,従来の急性痒疹,亜急性痒疹などを含む)に分類される。めない。掻破によりびらんを生じることがあるが,他の発疹に変化はしない。性類天疱瘡,痒疹型先天性表皮水疱症などが主な鑑別疾患である。症例は,デルマドロームとして痒疹が出現している可能性がある。■治療実践マニュアル第一選択ステロイド外用薬第二選択ステロイド外用薬+抗ヒスタミン薬+中波長紫外線などの光線療法第三選択ステロイド局注,ヘパリン類似物質含有クリーム(密閉療法),活性型ビタミンD3軟膏,タクロリムス軟膏,鎮痒性外用薬,カプサイシン軟膏,液体窒素,ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液,ガバペンチン・プレガバリンなどのガバペンチノイド,漢方薬など第四選択シクロスポリン,全身ステロイド内服第五選択ネモリズマブ・デュピルマブ ●結節性痒疹・多形慢性痒疹・痒疹(上記いずれ ●湿疹・発疹とは異なり,孤立性で融合傾向を認 ●疥癬,一時的棘融解性皮膚症,類天疱瘡,結節 ●瘙痒が強い,皮疹が広範囲,治療抵抗性などの ●そのため,内分泌疾患,代謝異常症,腎障害, ●痒疹の治療は,「痒みの軽減による掻破行動の ●特に掻破行動が病態を悪化させるため,痒みを肝・胆道系疾患,血液疾患,内臓悪性腫瘍などを考え,血液・画像検査などを行う。防止」と「痒疹結節の平坦化」を目指す。コントロールしながら皮膚の保護を行う。prurigo基礎疾患や原因が推定される場合:その疾患の治療も同時に行う皮膚科の臨床 Vol.67 No. 6 202519645645臨床症状診断・鑑別合併症等の確認治療方針スキンケアの注意点痒疹
元のページ ../index.html#5