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565表1 図2 子どもの健康アップレンジャーショーの様子産婦人科の実際 Vol.67 No.5 2018めには,幼少期に身体活動や食習慣といった生活習慣がきちんと形成されることが必要である。望ましい生活習慣を身につけるためには,子ども自身が興味を持ち,楽しみながら取り組むきっかけを継続的に働きかけ,同時に子どもが意欲的に取り組めるような環境(人的・物理的)も整えていく必要がある。そこで,寸劇(レンジャーショー)を用いて基本的な生活習慣を伝える活動を行った(図2)。 具体的には,月に1回幼稚園に出かけ,基本的な3食品群(赤:蛋白質,黄:炭水化物,みどり:ビタミン,ミネラル)と運動(青),睡眠(ピンク)を現した各レンジャーが,それぞれの重要性や働きをテーマとしたショーを行う(表2)。さらにワークシートを用いて,家庭で今日のレンジャーショーでは何を子どもに伝えたかったのかを再学習するよう促した。約1年間にわたる活動により,子どもの意識の中にしっかりと生活習慣の重要な要素が浸透し,子どもの口から「好き嫌いはやめよう」,「お菓子を食べ過ぎないように気をつける」などの声や,それまではほとんど園庭で遊ばなかった子どもが園庭に出て遊ぶようになったなどの行動変容が観察された。 性に関することや基本的な生活習慣の取得は,家庭のしつけや教育保育現場での教育で子どもに伝えられることが大前提として一般的には認識されていたのかもしれない。しかし,昨今の社会情勢では,もはや子ども自身に直接伝えた方がはるかに効果的であるように思え,また素直に様々なことを吸収できる幼少期や思春内容時間担当プレイリーダー15分15分小児科医師15分プレイリーダー15分管理栄養士プレイリーダー15分15分管理栄養士Child Health Up事業(実施例)<運動>実技・手遊び・お歌遊び・からだじゃんけん<健康>座学・子どもたちの発育,発達・肥満の危険性・郡山市(福島県)の現状について<運動>実技・ 上手にできるかな? (トンネルくぐりや親御さんの身体につかまって動いたり,全身を使って動きます)<食事>座学・実験・食べ物の分類・黄色の食材ってなんだろう・砂糖の摂りすぎはどうしていけないの・飲み物の砂糖の量について考えよう<運動>実技・ 電車に乗って出発進行!(親御さんが乗り物となりその上にお子さんを乗せて様々な動きを体験します)<食事>座学・おやつの必要性とは・適切なおやつとは何か・お菓子の砂糖の量について考えよう地域健康教室90分授業の場合(対象:未就学児~小学4年生とその保護者)。

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