ADBECF4CSCの治療選択肢にはレーザー光凝固,閾値下レーザー,光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)がある。治療法はフルオレセイン蛍光眼底造影の結果を参考に選択し(図5),PDTの際にはインドシアニングリーン蛍光眼底造影も必要となる。レーザー光凝固と閾値下レーザーはRPE細胞の増殖を促すことでRPEのバリア機能やポンプ機能を強化させ,SRDを消失させることを図5 中心性漿液性脈絡網膜症の蛍光眼底造影A〜E:フルオレセイン蛍光眼底造影,F:インドシアニングリーン蛍光眼底造影A : 中心窩外に漏出点があり,従来のレーザー光凝固が可能である。B : 中心窩近傍に漏出点があり,閾値下レーザーの良い適応である。C : 乳頭黄斑線維束直下に漏出点があり,閾値下レーザーの良い適応である。D : 中心窩中央に漏出点があり,治療法は光線力学的療法,もしくは閾値下レーザーを用いたグリッドパターン照射となる。E : 漏出点が不明瞭であり,治療法は光線力学的療法,もしくは閾値下レーザーを用いたグリッドパターン照射となる。F : Eと同一眼。脈絡膜血管透過性亢進を示す破線部位にベルテポルフィン半量光線力学的療法を最大直径4,200μmで実施した。取り除く努力である。具体的には,患者が望めば診断書を職場に提出し,部署異動や休職を検討する。喫煙していれば禁煙外来に紹介する。ステロイドを使用している場合は主治医にCSCに罹患していることを伝え,代替薬などでステロイドを減量する方法がないかを問い合わせる。内服のみならず,点鼻薬や外用などの局所に作用するステロイドもCSCのリスクとなる5)。カリジノゲナーゼには脈絡膜を含む眼血流改善効果があり,日本では以前からCSCに対して投与が行われている。また,ルテイン含有抗酸化剤が視機能維持に有用な可能性があり5)6),摂取を勧めることがある。治 療1271
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