図7Aspergillus flavusのスライドカルチャー像表1治療法分生子柄がおろしがねのように粗面を呈する(矢印)ことがAspergillus flavusの特徴である。1044投与方法点眼治療*:投与量と投与期間は,薬剤の添付文書に準じ,全身副作用との兼ね合いで適宜増減する。薬剤回数具体的には,日本には市販の抗真菌点眼薬はポリエン系であるピマリシン製剤しかないため,自施設にピマリシン点眼薬(ピマリシン点眼液5%「センジュⓇ」)が常備されている場合は第1選択として使用する。ただし頻回点眼をすると,潰瘍底に白色沈着を生じたり,薬剤毒性のため結膜充血が増強したりするため,病状の把握に迷いが生じることがあり注意が必要である。その他の点眼薬としては,アゾール系の抗真菌薬で糸状菌感染に有効と思われるボリコナゾールが使用されていることが多い。眼軟膏は,ピマリシンの眼軟膏(ピマリシン眼軟膏1%「センジュⓇ」)が上市されているため,1日3〜5回で投与する。これら薬剤の投与に加え,初診時は診断目的も兼ねた角膜搔爬が必須である。しかし,ボリコナゾール角膜実質注射などの厳重な治療を実施してもなお助からな(×400)ボリコナゾール点眼フルコナゾール点眼ピマリシン点眼液ピマリシン眼軟膏眼軟膏全身投与*フルコナゾール点滴静注ボリコナゾール点滴静注アムホテリシンBリポソーム製剤点滴静注150〜200mg/日,1日1回3〜5日間イトラコナゾールミカファンギン図8Aspergillus nidulansのスライドカルチャー像(×400)L字型屈曲のある分生子柄(矢印)や緑がかった分生子(矢頭)がAspergillus nidulansの特徴である。1%自家調製液を1〜2時間ごと点眼注射溶液原液を1〜2時間ごと点眼5%点眼製剤を1日4〜6回点眼1%製剤を1日4回100〜200mg/日,1日1回3〜5日間600〜1,000mg/日,1日2回3〜5日間400mg/日,1日2回3〜5日間150〜300mg/日,1日1回3〜5日間
元のページ ../index.html#4