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52レベル3 機能障害に対する介入技能図4 机の高さの調整(矢状面)1.挨拶・自己紹介を行い,2つの識別子で患者の確認を行う。2.促通手技を用いた上肢機能練習を行う旨を患者に伝え了承を得る。3.患者の座位姿勢を調整する。4.麻痺側上肢の関節可動域と筋緊張,疼痛の有無を確認する。6.促通手技を用いた上肢機能練習の開始肢位にし,促通刺激部位を露出させる。7. 促通手技を用いた上肢機能練習について説明し,肘関節の自動運動と代償運動の有無を確認する。・患者の麻痺側に位置し,肩関節屈曲位での肘関節伸展運動の方法と抑制すべき代償動作(体幹前8.患者の上腕三頭筋に対する適切な促通刺激強度を評価する。9.上腕三頭筋に適切な促通刺激を入れながら,肘関節伸展運動を実施する。図5 運動開始肢位・両足底が床面に接地していることを確認する。・骨盤後傾の有無を確認し,骨盤直立位となるよう修正する。・運動中も骨盤が後傾して体幹が屈曲位とならないように注意する。・肩関節屈曲,肘関節屈曲・伸展,前腕回内・回外,手関節屈曲・伸展,手指関節屈曲・伸展の関節可動域と筋緊張,疼痛の有無を確認する。5.机と身体の距離,机の高さを適切に調整する。・肩関節90°屈曲位を目安に机の高さを調整する(図4)。肩関節90°屈曲位で机の上に乗せることで,体幹や肩関節による代償運動を抑制しやすくなる。・机の位置が遠いと,上肢を乗せた際に体幹が前傾しやすくなるため,机と身体の距離は肩関節を90°屈曲位にした際に,体幹と骨盤が無理なく直立を保持できるように調整する。・患者が自己にて身体の位置を修正できるのであれば,声かけにより修正させる。・患者の非麻痺側上肢で,麻痺側の手掌をタオルの上に乗せるよう指示する。麻痺側上肢の肢位は肩関節90°屈曲位・軽度外転,前腕回内位,肘関節90°屈曲位,手指関節伸展位を目安とする。・肘関節が浮いていると運動時に肩関節の動きを伴いやすいため,肘・前腕が机の上に乗るようにする。また,姿勢を安定させるため,非麻痺側の上肢を机の上に乗せるよう指示する(図5)。・促通刺激がより有効となるように,促通刺激部位である上腕を露出させる。傾,肩関節水平外転)の説明を,専門用語を用いずに行う。・随意運動を確認するため,自動運動での肘関節伸展運動を確認する。・体幹前傾や肩関節水平外転などの代償運動の有無を確認する。・患者の上肢の動きを誘導するため,療法士の左手を患者の麻痺側手背に軽くあてる(図6)。・患者に肘関節伸展運動を指示しながら至適刺激強度を探り,刺激強度を決定する。刺激強度を調整して,肘関節伸展運動が最も出現する強度を至適刺激強度とする。・上腕三頭筋の筋腱移行部から筋腹にかけて,上腕三頭筋の皮膚表面を至適強度にて刺激しながら肘関節伸展運動を行う(図7)。手 順

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