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50レベル3 機能障害に対する介入技能臨床のコツ◆以下の場合は,促通手技の実施について主治医と相談する。 ・刺激部位の皮膚表面に何らかの異常所見がある場合 ・刺激により神経因性疼痛を惹起する場合 ・抗凝固薬の使用や加齢,各種疾患により,外部刺激に起因する皮下出血が容易に生じる場合◆麻痺肢に対する促通手技を用いた機能練習は,繰り返し行うことが重要である。例を挙げると,促通反復療法では,1つの運動に対し反復回数を100回として治療結果を報告している 4)。また,電気刺激療法では1日30分以上の促通により麻痺改善効果があるとする報告もある 5)。◆促通手技を用いた機能練習は反復回数が多いことから,疲労の蓄積や筋緊張の変化が生じることがある。休憩時や終了時には疲労感の聴取や血圧・心拍数などのバイタルサインを確認することが望ましい。疲労により目的動作が行えない場合は,休憩回数や休憩時間を増やすなどの工夫をする。また,標的筋以外の筋緊張が亢進した場合は,一度中断して持続伸張による筋緊張の抑制を図る。◆促通の刺激強度は,随意運動が向上してきたら徐々に弱めていく。

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