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図3 座位姿勢(矢状面)a:良い例(骨盤直立位)b:悪い例(骨盤後傾位)6) 促通手技を用いた機能練習の説明を行い,目的とする関節の自動運動と代償運動の有無を確認する7) 患者の運動を最も誘発できる促通刺激の強度を評価する8) 適切な促通刺激を入れながら,目的運動を実施する9) 練習後に再度自動運動を行わせ,機能練習の即時効果を確認する・自動運動の開始姿勢は,練習前と同一になるように注意する。・練習前と比較した結果を患者に伝える。10) 適宜,適切なフィードバックを行う11) 練習後,刺激部位の皮膚状態と疼痛の有無を確認し,露出部位の衣類を元に戻して姿勢を整えるab 3 促通手技49・促通手技を用いた機能練習の方法について,専門用語を用いずに患者が理解しやすい表現で説明する。・随意運動を確認するため,目的とする関節の自動運動を行わせる。また,その際の代償運動の有無を確認する。・促通刺激強度は,皮膚を圧迫せず触れる程度を最も弱い強度,患者に不快感や疼痛を与えない範囲で最大限皮膚を圧迫する程度を最も強い強度としたとき,その中間程度の刺激強度から開始する。刺激強度を反応に応じて調整し,運動が最も出現する刺激強度を評価する。・促通手技を用いた機能練習を行う際,刺激部位は一定であることが望ましい。・適切な刺激強度で目的運動を実施する。必要に応じて目的運動を補助し,全可動域を動かす。・促通刺激を加えながら運動を繰り返す際,目的とする運動を随意的に行える範囲が拡大したり,速く動かせるようになれば刺激強度を漸減し,逆に運動範囲や速度が低下する場合には刺激強度を漸増するなど,患者の反応に合わせて刺激強度を調整する。・促通刺激に加えて運動を補助する場合,最小限の補助となるように注意する。・促通手技を用いた機能練習の際は,患者自身の目でも確認させ,目的運動を療法士の明瞭な声かけ(運動開始の合図,可能な限り自動運動を促す声かけなど)のもとで実施する。・代償運動の有無を確認し,出現した場合は指摘する。患者自身で代償運動の抑制が困難な場合,補助量を調整し代償運動が出現しないようにする。・分離運動を促通する場合は,共同運動の出現に注意する。・皮膚状態(発赤や皮下出血の有無)を確認する。・疼痛の有無を確認する。

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