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に置く。他側の手で患側手首を保持し,患側肘を

90°屈曲して,患側肩関節を屈曲,外転,外旋させ

る。さらに,肩関節に置いた手で上腕骨頭を前に

押しながら他方の手で水平外転させる(

図5-24

)。

陽性

肩関節の局所痛があるか,その肢位を

避ける。

障害

局所痛は習慣性脱臼を示す。

5

ヤーガソンテスト(Yergasontest)

肢位

患者を腰掛け坐位にし,検者はその前

外方に立つ。

検査法

患側上肢を体側に下垂し,肘を90°屈曲

させ,検者は一方の手で肘を固定して,他方の手

で患側手首を持つ。次に患者にその前腕を外旋・

回外するように指示し,検者はそれに抵抗を加え

る(

図5-25

)。

陽性

結節間溝に局所的痛みか,圧痛がある。

障害

上腕二頭筋腱の不安定性か,腱炎を示

す。

஬肘関節疾患検査

ゴルフ肘テスト(golferʼselbowtest)

肢位

患者を腰掛け坐位にし,検者はその側

方に位置する。

検査法

患側上肢の肘と手関節を伸展させ,前

腕を回外させる。検者は一方の手で肘を固定し

て,他方の手を手首に当て,肘を屈曲するように

命じ,それに抵抗を加える(

図5-26

)。

陽性

上腕骨内側上顆に痛みがある。

障害

上腕骨内側上顆炎を示す。

஭手関節疾患検査

1

ファレンテスト(Phalentest)

肢位

患者を腰掛け坐位にする。

検査法

両手関節を90°掌屈させ,両背側面をつ

ける。その肢位で60秒間保持する(

図5-27

)。

陽性

異常感覚が指に放散する。

障害

正中神経の圧迫を示す。

2

止血帯テスト(tourniquettest)

肢位

患者を腰掛け坐位にする。

検査法

患側の上腕部または前腕部に血圧計の

マンシェットを巻き,最高血圧よりわずかに高い

圧を加えて,そのまま1〜2分間保持する(

図5-

28

)。

陽性

手根部にうっ血を生じて痛みが増強す

第5章整形外科疾患検査

93

図5-24

肩不安感テスト

図5-26

ゴルフ肘テスト

図5-27

ファレンテスト

図5-25

ヤーガソンテスト