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上位腰椎椎間板ヘルニアを示す。

6

指床間距離(finger-floordistance;FFD)

肢位

患者を低い台の上に立たせる。

検査法

膝を曲げないようにし,体幹を前屈さ

せ,上肢を前に下垂させる。下垂した指先と床の

距離をメジャーで計測する(

図5-17

)。

記録

健常者では指先が台につくが,高齢者

は−5cm前後,若い人では+5〜10cmである。

障害

ハムストリングスの短縮や腰背筋の緊

張があるとマイナスの距離。

7

ケンプテスト(Kemptest)

肢位

患者を立位にし,検者はその後方に立

つ。

検査法

検者は患者の両肩に手を置き,患者の

体幹を回旋しながら左右の斜め後方に伸展させる

図5-18

)。

陽性

坐骨神経の経路に疼痛が起こる。

障害

脊椎管狭窄症,特に外側陥没における

神経根障害,腰椎椎間板ヘルニアを示す。

Ī仙腸関節疾患検査

1

ゲンスレンテスト(Gaenslentest)

肢位

患者は患側をベッドの端にくるように

背臥位として,健側下肢の膝を屈曲させて胸に抱

え込むようにする。検者は側方に位置する。

検査法

検者は患側の大�をベッドに押しつけ

るようにするか,患側下肢をベッドの端から出し

て,患側下肢を過伸展させる(

図5-19

)。

陽性

仙腸関節部に痛みがある。

障害

仙腸関節とその周囲の障害を示す。

2

骨盤不安定性テスト(pelvicrocktest)

肢位

患者を側臥位にし,患者の腹側に立つ。

検査法

検者は両手を骨盤に置き,下方に強く

圧迫する。左右に行う(

図5-20

)。

陽性

仙腸関節の痛み

障害

疼痛側の仙腸関節の障害を示す。

第5章整形外科疾患検査

91

図5-18

ケンプテスト

図5-19

ゲンスレンテスト

図5-20

骨盤不安定性テスト

図5-21

棘上筋腱炎テスト