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障害

健常者では,70°〜90°挙上しても疼痛

がないが,それ以下では神経根症状を示し,腰椎

椎間板ヘルニア(L

4,5

,L

5

S

1

),脊椎すべり症,横靱

帯肥厚,脊柱管狭窄症などで出現。

特にラセーグテストとブラガードテストの両者

が陽性のときは椎間板ヘルニアを示す。

3

ボンネットテスト(Bonnettest)

肢位

患者をベッド上に背臥位にし,検者は

その側方に立つ。

検査法

SLRの手技で牽引痛が誘発されたら,

それより角度をわずかに下げて,痛みが消失した

ところで,股関節を内転,内旋させる(

図5-14

)。

陽性

牽引痛が増悪する。

障害

健常者では,70°〜90°挙上しても疼痛

がないが,それ以下では神経根症状を示し,腰椎

椎間板ヘルニア(L

4,5

,L

5

S

1

),脊椎すべり症,横靱

帯肥厚,脊柱管狭窄症などで出現。

ブラガードテストより神経伸展の効果は低い。

4

ボウストリングテスト(Bowstringtest)

肢位

患者を背臥位にする。

検査法

SLRテストを行い,下肢に痛みが誘発

された角度で,膝関節を約20°屈曲させて,患側

足を検者の肩にのせ,検者は,膝屈曲筋を両母指

で圧迫し,痛みがなければ,膝窩に移してその部

を圧迫する(

図5-15

)。

陽性

圧迫と同時に大�後面から殿部にかけ

ての疼痛が起こる。

障害

神経根圧迫症状

5

大�神経伸展テスト(femoralnerve

stretchtest;FNST)

肢位

患者を腹臥位にし,検者はその側方に

立つ。

検査法

検者は一方の手で患者の殿部を固定し

て,患側膝を90°屈曲し,他側の手で患側膝を保

持し,股関節を伸展して,大�を持ち上げる(

5

-16

)。

陽性

大�前面に疼痛が起こる。

障害

上位腰髄神経根(L

2

〜L

4

)の圧迫症状。

各論

90

図5-17

指床間距離

図5-15

ボウストリングテスト

図5-16

大�神経伸展テスト

図5-14

ボンネットテスト