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陽性

検査側上肢に放散痛

障害

患側の神経血管束に圧迫を示す。また

硬膜の癒着,筋の拘縮・癒着,筋の痙攣を示す。

5

神経伸展テスト(thenervestretchtest),

イートンテスト(Eatontest)

肢位

患者を腰掛け坐位にし,検者は検査側

の後方に立つ。

検査法

検者は一側手を患側側頭部に当て,患

側と反対側(健側)に頭部を側屈させる。他方の

手で検査側の手掌を握り,検査側上肢を伸展,外

旋させながら,さらに手関節,手指を背屈させる

図5-5

)。

陽性

患側上肢,特に手指に放散痛

障害

神経根の圧迫症状

஬胸郭出口症候群および胸椎部疾患検査

頸,肩,腕に様々な症状を示す疾患に胸郭出口

症候群がある。この症候群は神経,血管束が胸郭

出口で様々な機序により圧迫されて起こる。徒手

的検査は血管束の圧迫症状を検査する。また,胸

椎の骨折時の疼痛の徒手的検査を説明する。

1

アドソンテスト(Adsontest)

肢位

患者は腰掛け坐位か,立位となる。

検査法

患者の頭部を検査側に回旋させ,検者

は患側上肢を伸展・外旋位に保持し,患側撓骨動

脈の拍動を確認した後,患者に頭部を伸展させ,

さらに,深呼吸をさせる。そして,再び撓骨動脈

の脈拍を確認する(

図5-6

)。

陽性

脈拍が微弱になるか,消失

障害

胸郭出口症候群を示す。

別法

片上肢を外転・伸展し,外旋位で脈をと

り,頸を反対側に回旋・後屈する。

第5章整形外科疾患検査

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図5-1

スパーリングテスト

図5-2

ジャクソンテスト

図5-3

椎間孔圧迫テスト

図5-4

肩押し下げテスト

図5-5

神経伸展テスト