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9第9章 ストーマの位置決めが,標準体型の患者を対象にしたものである。また,術式の変化などからこの原則に沿わないケースもある。そのため「クリーブランドクリニックの原則」を再評価し,標準体型だけでなく,様々な体型に共通した指標として,大村らが提案した「ストーマサイト マーキングの原則」が近年臨床現場で活用されている(表9—3—5)。身体的特徴・マーキングディスク(小児用直径6.0cm,標準体重用直径6.5cm,肥満者用直径7.5cm)  やせ形で小柄な女性や高齢者はもともと腹部の面積が狭いため,小児用ディスクを用いて行う場合もある。・水性ペン  基本線とストーマサイトの仮マーキングで使用する。・油性ペン・メジャーや定規,ノギス・記録の準備・カメラ・温タオル診断名(術式)併存疾患と現在の治療放射線療法や化学療法の有無認知力,理解力手指の巧緻性,器用さなど視力家族関係や協力体制職業や社会的地位(職業上よくとる体位など)経済力家屋評価(トイレや風呂場の環境)趣味,習い事など姿勢の特徴日常生活自立度の評価(車椅子の使用,歩行器や杖の使用など)手術までの体重変化関節可動域や拘縮視力・聴力腹部の大きさ肋骨や腸骨の位置や突出程度上腹部,下腹部の割合腹直筋の幅や厚み腹壁の皮下脂肪の厚さ腹壁の下垂や皮膚のたるみ手術の瘢痕身体的患者特性生活,社会的全身腹部3.位置決めの実際137表9—3—2 看護師が行う情報収集表9—3—3 ストーマ位置決めの必要物品 3 a)ストーマ位置決めの原則 ストーマ位置決めには,最も広く周知されているものとしてアメリカの「クリーブランドクリニックの原則」がある(表9—3—4)。この原則は,臨床で活用するために簡便で優れた指標ではある原則

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