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TDMの適応

タクロリムス,シクロスポリンの投与を受けているすべての腎移植患者,肝移植患

者,心移植患者,肺移植患者,膵移植患者においてTDMを推奨する。

注:本項目では指示がない場合,シクロスポリンはマイクロエマルジョン製剤につ

いて記してある。タクロリムスは一般製剤に加えて徐放性製剤もあるため,剤型の考
慮については必要に応じて随時示すこととする。

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PKパラメータ

腎移植

パラメータ

タクロリムス

シクロスポリン

F

0.20(0.05〜0.65)

0.38(0.35〜0.42)

Vd(L

/

kg)

1.0

3.5

CL(mL

/

min

/

kg)

1.63〜2.0

9.3

T

1

/

2

(hr)

7.9(4〜41)

7.4(5〜41)

血球移行性(%)

95

65

タンパク結合率(%)

99

>90

※タクロリムスは一般製剤の結果を使用
※膵移植では腎移植のパラメータを流用

肝移植

パラメータ

タクロリムス

シクロスポリン

F 

0.0677

Vd(L

/

kg) 

1.52

CL(mL

/

min

/

kg)

術後経過により変動

T

1

/

2

(hr)

術後経過により変動

血球移行性(%)

97

65

タンパク結合率(%)

99

>90

※タクロリムスは一般製剤の結果を使用

 FとVdについては,母集団薬物速度論により個体間変動が57.4%,63.0%と算出されているが,観察データ
ではないため数値の幅としては記載しない

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.カルシニューリン阻害薬

〈タクロリムス,シクロスポリン〉

(腎移植,肝移植,心移植,肺移植,膵移植)

Ⅲ.Clinical Questions