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5カ月,乳児1歳6カ月,小児2 巻き爪を作製して壊さないように注意を与えました(図28B)。3カ月半後にまた受診しました(図28C)。 人工爪は無事でしたし,本人の爪も正常に伸びていました。本人の努力に感謝し,ほっとしました。再度,アクリル人工爪を作製し,東京に帰ってもらいました。多分治癒したと考えています。 アクリル人工爪療法は,爪甲が短く切られていても完全に治すことができる優れた治療法なので,多くの医師がこの方法を利用してくれることを希望しています。ただし,中学生や高校生では人工爪装着後の安静が十分に守られないことが多く,1カ月もしないうちにはずれてしまい,人工爪を再度付け直すことになることもあります。治療期間は,患者本人の爪甲側縁が趾先よりも長くなるまでなので,深爪の程度によって変ります。深爪の程度が軽い場合には1回の施術で治癒しますが,深爪の程度が酷いと3,4回ぐらい施術を必要とすることもあります。 人の爪甲は,根元で作られる時にはかなり丸くなっています。 生後間もない赤ちゃんの爪は,指・趾ともに彎曲が強いのですが,足の趾爪では赤ちゃんが歩くようになると,かなり■平になります。 実例を示します。5カ月,乳児の趾爪はかなり丸く,趾先の皮膚に少し食い込んでいます(図29A)。ところが,1歳ごろになって歩くようになると,趾爪はAB図29 乳児の足趾爪の成長に伴う変化512巻き爪

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