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AB図51 ギリシャ型の第2趾に起きた爪の変形 ることはありません。靴紐を緩く結んで靴を脱ぎ易く,また履き易くしている人をよく見かけますが,この流儀は足趾爪の健康に対しては落第です。 エジプト型の人では第1趾が長いので,第1趾に合わせて靴を選べば良いのです。 ギリシャ型の人では第2趾が一番長いので,それに合わせて靴を選ぶことが大事です。そうしないと,靴を履いた時に,第2趾が靴の中で虐められて,第2趾爪に変形を起こしますし,第2趾そのものが前屈したハンマートウになります。 第2趾爪の爪甲下に出血を起こしたり,爪甲が分厚くなったり(図51),ときには爪甲鉤彎症になることもあります。 靴を脱いだり,履いたりするのに,便利なように,靴の紐をしっかりと結ばない人もいます。これも足趾に対して悪いのです。靴を履く時には,靴紐をしっかりと結んで,靴を脱ぐ時には紐を緩めて脱ぐ習慣を身につけるようにしましょう。パンプスやハイヒールでは足が前に滑りますので,足が前に滑らないように靴に滑り止めを付ける方法もあります。100均でも売っています。地震の際に家具が転倒しないようにする「滑り止め:防振粘着マット」を使っていた人もいました。パンプスやハイヒールは長時間履かないようにすることが一番大事です。職場によっては,主として販売員などにヒールの高い靴を1日中履くことを強要しているところもあるようです。困ったことです。 外反拇趾は,第1趾が外側を向いて,根元の関節の部分が突出(バニヨン:腱膜瘤)して,痛みを伴うようになります。図52の足は,靴の形と同じになって73

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