病期分類0期 Tis N0 M0Ⅰ期 T1 N0 M0Ⅱ期 T1 N1 M0 T2 N0,N1 M0Ⅲ期 T1,T2 N2 M0 T3 N0,N1,N2 M0ⅣA期 T4 N0,N1,N2 M0 Tに関係なく N3 M0ⅣB期 Tに関係なく Nに関係なく M1 2 アルゴリズム経過観察Ⅰ期Ⅲ−ⅣA期Ⅱ期放射線治療放射線治療化学放射線療法導入化学療法+化学放射線療法化学放射線療法化学放射線療法+補助化学療法 3 総論臨床的特徴上咽頭癌は低分化・未分化の組織の腫瘍が大部分で放射線感受性が高いこと,解剖学的に手術が困難なことより,Ⅰ〜ⅣA期では放射線治療が基本であり,適宜化学療法が追加される。組織型は,大きく角化型,非角化型に分かれる。非角化型は転移の頻度が高く治療の反応は良好,一方角化型は局所浸潤傾向が強く治療の反応がやや不良とされる。上咽頭癌の発症率が高い中国南部,東南アジア,北アフリカなどはendemic地域,それ以外はnon-en-demic地域と呼ばれるが,本邦はnon-endemic地域であり,一定数の角化型が存在する。一方,エビデンスの多くは香港など非角化型がほとんどを占めるendemic地域から出ており,解釈の際に注意が必要である。EBウイルス感染が非角化型の原因と考えられているが,角化型との関連に関しては不明である。再燃形式として遠隔再発が多いこと,化学療法の放射線増感効果が期待できることから,全身状態良好で予備機能が許せば化学療法の併用を積極的に考慮する。68
元のページ ../index.html#11