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はじめに睡眠時無呼吸症(sleepapneadisorders)に関する検査は,内視鏡検査や画像検査など多岐にわたるが,定義に基づいた診断は終夜睡眠ポリグラフィ(polysomnography:PSG)がゴールドスタンダードとされる睡眠検査によってなされる。PSG検査をオーダーした医師は戻された結果データについて理解し,患者さんに説明しなければならない。本項では実際のPSGデータの読み方を中心に解説する。1終夜睡眠ポリグラフィ(PSG)PSGとは睡眠中の脳波,眼電図,オトガイ筋筋電図,口鼻通気流量,胸腹部運動,動脈血酸素飽和度(パルスオキシメータ),心電図,前脛骨筋筋電図,体位,いびき音などを終夜にわたり多チャンネル記録し,各睡眠パラメータにて客観的に睡眠,呼吸,体動などに関連する生理的および病的な事象の質や量を客観的に数値化する検査である(図1)。測定機器を睡眠ポリグラフ(poly-somnograph),測定方法を睡眠ポリグラフィ(polysomnography),測定結果を睡眠ポリグラム(polysomnogram)と呼ぶ。アメリカ睡眠学会での分類(後述)ではtype1に分類される。質の高いPSGを実施するためには,専用の睡眠検査室と監視室,および夜間監視する睡眠検査技師が必図1PSG装着後の被検者睡眠検査(終夜睡眠ポリグラフィ,携帯型夜間モニター)口腔咽頭科34

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