A 解 剖  

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出て

膝神経節

geniculate ganglionを作った後,後方に屈曲します。ついでアブミ骨の上部を走行

水平部

)し,外側半規管のすぐ下で下方へ方向を変え,乳突部内を下行(

垂直部

)して

茎乳突孔か

ら顔面に出ます

。顔面神経が走行する側頭骨内の骨管を

顔面神経管

Fallopian canalといいます。

また顔面神経からは,膝神経節の部で

大錐体神経

,垂直部で

アブミ骨筋神経

鼓索神経

がいずれ

も前方へ分枝しています。大錐体神経は副交感神経を

涙腺など

に,アブミ骨筋神経はアブミ骨筋

に,鼓索神経は

味覚

の神経を

舌前方2

/

3

へ,分枝しています。顔面へ出た神経は,

5枝(側頭枝,

頬骨枝,頬筋枝,下顎縁枝,頸枝)に分かれて

顔面表情筋へ分枝しています(p.85参照)

顔面神経核

内耳道孔

大錐体神経(涙腺などへ)

膝神経筋

アブミ骨筋神経(アブミ骨へ)

鼓索神経(舌,顎下線へ)

外側半規管

表情筋へ

茎乳突孔

側頭

図Ⅰ-13 顔面神経の走行と分布