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3 回旋偏位の検査

滑車神経麻痺とocular tilt reactionの診断に必須の検査である.

a)Maddox杆(図8)

一眼の眼前にMaddox杆を縦方向に置き,水平方向に見える赤い線条の傾き
を尋ねるほうが答えが得やすい.

外方回旋(12時を中心に眼球が耳側へ回転:右眼では反時計回り,左眼では時

計回り):赤い線条が右眼では左下がりに,左眼では右下がりに見える

内方回旋(12時を中心に眼球が鼻側へ回転:右眼では時計回り,左眼では反時

計回り):赤い線条が右眼では右下がりに,左眼では左下がりに見える

b)眼底写真(図9)

正常:黄斑は視神経乳頭の中央と下縁の高さの間に位置する.

外方回旋:黄斑が視神経乳頭の下縁の高さより下方に偏位する.

内方回旋:黄斑が視神経乳頭の中央の高さより上方に偏位する.

4 麻痺眼の同定

麻痺眼では,距離感がつかめない定位の誤認がある.

片眼を遮閉して,小脳症状を調べる指鼻試験と同様に,検者の指先を被検者
の人差し指で触れさせる.正確に触れることができるのが健眼,正確に触れ
ることができないほうが麻痺眼である.

図7

 眼位検査(交代遮閉試験)

ペンライトの光などの視標を固視させ,左右交互に
遮閉を繰り返し,正中へ戻る動きを観察する.内方
から戻れば内斜視,外方から戻れば外斜視,上方
から戻れば上斜視,下方から戻れば下斜視である

図8

 Maddox杆

Maddox杆を被検者の眼前に置き,ペンライトの光
を当てた時に直角方向に見える線条の傾きを尋ね
る.Maddox杆を縦にして,水平方向の線条の傾き
を問うほうが答えを得られやすい