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Answerん/A05\子宮頸が子宮頸部を円えん錐すい状に切り取る子し宮きゅう頸けい部ぶ円えん錐すい切せつ除じょ術じゅつでほとんどが治ります。この治療法は子宮を残しますので、治療後に妊娠することができます。再発の危険性が高い場合や妊娠希望がないなどの場合は、子宮のみの摘出(単たん純じゅん子し宮きゅう全ぜん摘てき出しゅつ術じゅつ)が行われることもあります。 子宮頸部は、表面をおおっている上皮細胞と、その下にある間かん質しつ細胞(非上皮性細胞)に大別されます(14ページ参照)。子宮頸部上皮内腫瘍3(CIN 3)は、上皮の2/3以上が異型細胞に置き換わった高こう度ど異い形けい成せいと、上皮全体が異型細胞に置き換わった上皮内がんを含みます(17ページ参照)。CIN 3の段階では基き底てい膜まく(17ページ・図3)をこえていないため、多くの場合、子宮頸部円錐切除術あるいは単純子宮全摘出術で病変部分を取り除くことが可能で、他に転移していることはほとんどありません。 なお、子宮頸部の腫瘍には大別して、扁へん平ぺい上じょう皮ひ病変と腺病変があります(14ページ参照)。ここでは扁平上皮病変について述べますので、上皮内の腺病変についてはQ14をご覧ください。解 説治療について 妊娠・出産の希望がある方には、赤ちゃんが宿る子宮体部を温存する治療として、子宮の入口付近のみを部分的に切除する子宮頸部円錐切除術を行います。妊娠する場所を残すことは可能ですが、この手術により子宮頸部が短くなるため、デメリットとして、子宮の入口が狭くなって月経血が外に出にくくなったり、妊娠しにくくなったり、妊娠した場合の早産率が高くなったりする可能性があります。そのほかの治療として、子宮の入口をレーザー照射で焼く(レーザー蒸じょう散さんといいます)方法もあります。この場合、子宮頸部の長さは変わらないため妊娠や出産に与える影響が少ないというメリットがある反面、子宮頸部を切除せず焼いてしまうので正しい病理診断ができないというデメリットがあります。このため、レーザー蒸散の対象となるかどうかには慎重な判断が必要であるとされています。子宮を残す希望がない患者さんには、子宮の摘出(単純子宮全摘出術)が選択されることもあります(表1)。CIN 3(上皮内がん/高度異形成)と言われました。どのような治療法がありますか? 将来、妊娠できますか?32

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